Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

そして、セカンド

土曜日の今宵、前半からの満席にも実はワインの日を意識されたゲストは皆無でした。中盤にやっとご常連さんの意識が感じられ、また出張先の東京からのお土産を提げてのお越しに頭が下がりっぱなしでしたが。
・Pavillon Rouge du Chateau Margaux’93 Margaux
・Michel Rocourt Blanc de Blancs Brut’95
五大シャトーのセカンドの手持ちが遂にバアン・オーブリオンのみになってしまいました。それにしても集中するこの偏ったワインの出方に、仕入れを追われるような気持ちにも。
今宵のムッシュは、ラグランジュ・ラヴァーとも解かっておりましたがやはり早い者勝ちの現状に複数本の購入が為される資金力が羨ましく。まあ、未だに新たなワインのテイスティングに意欲は個人的にはありますのでケース単位などの購入はかなり限られますが。’93のパヴィヨン・ルージュは先日の’92に比べれば、より肉厚で骨格も随分骨太なパワフル・タイプ。個人的には現時点では’92に肩入れ致しますが、より上質感はこの’93で。複雑なシナモンやカルダモンのオリエンタルな印象を与えてくれる流石のマルゴーの弟で。それにしても、何だかトップ・キュヴェよりもセカンドの方が時期やヴィンテージをしっかりと考慮に入れれば美味しさをより近しい存在に感じられやすいような・・・・・・・。
シャンパーニュ・ラヴァーは、私どもでは現実的なシャンパーニュを必ず。このミシェル・ロクールは、先日あるバーでスッとグラスで出され驚きを覚えた造り手で。ヴィンテージが入れられた熟成シャンパーニュと思いきや意外にもNVの売れ残りのようなもので素晴らしき熟成を。思わず’80年代後半のものを想像しましたがハーフのスタンダード・キュヴェに出来の悪いテイスティングに為ってしまった事を少し恥ずかしくも。
今宵の’95も比較をすればまだまだ若いものでしたが、理解が出来るこなれた感じと口中で優しく弾けるバブルから出る甘酸っぱい酸にブラン・ド・ブランに求める要素は兼ね備えており。やや、残念なのはムッシュはキンキンに冷えたシャンパーニュを愛でる方で。少しずつ上がる温度の変化にシャルドネのコクとふくよかさを感じられるのが面白いところなのですが・・・・・・・。

          Sommelire R.Imamura