Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

もう一人のジャイエ

週の始まりは意外な展開だったものの、久しぶりにお越しの小さなゲスト達によって素晴らしいテイスティングが為されました。
・Cabernet Sauvignon Diamond Mountain District’03 Ramay
・Echezeaux’90 Jayer Gilles
とても対照的なワイン。パワフルさを全開にしながらもカリフォルニアのコストが大きなものは中々のエレガンスも持ち合わせております。こちらのご常連さんは必ずこのレーメイをお飲みになられますが正直個人的にはこちらである必要は・・・・・・・。ただ、頑なさはある意味素晴らしく。隣の5歳のお嬢にはある種別世界の生き物に見えたのでは。シガーを燻らす大男4名ですので。
かなり久しぶりでした、和食の料理人さん一家は店休日を利用して。先月5歳と1歳のお嬢を引き連れてパリの旅行を楽しまれたようで。トロワグロにて10万円ほどのクロ・パラントーを飲み損ねたらしくヴォギュエのミュジニにされたらしく。その情報にて和食の料理人さんでソムリエのあの方が、飲み込まれたそうです。ソムリエ以上に本当に料理人さんは熱心で。そんな為かジャイエにかなり執着されており、私共にて昨年コンティは飲まれたので納得も出来ますが流石にアンリはトロワグロとは比較にならないプライスに当然ながら。
もうひとつのジャイエは、ジルで。個人的にも彼のワインはオート・コートがほとんどでそれすら素晴らしい肉付のグラマラスなブルゴーニュの印象が。評価は現地でも高く少なすぎる生産量の上、ほとんどが三ツ星に流れるもので日本ではほとんど。ましてや並外れたと評価される彼のエシェゾーの’90などとてつもなく高価に感じられた原価ではございましたが幻を摑む感じの購入は着実にリストから消えていきました。随分と芳香が開くパフュームの感覚でしたがやはり酸が鎧を纏うようで時間異常に偉大さに圧倒された感が。期待とは大きすぎるとネックになってしまうことが多く。その方個人の価値観はそれぞれで。
それにしても、歴史のあるレストランはワイン・リストも極上らしく。ただ、他のレストランではリストにあるものでも日本人の一見のゲストには売り惜しみが激しいそうで・・・・・・・・・。

             Sommelier R.Imamura