Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ヴィンテージ'82

f:id:Budounokura:20240502172625j:image

本日は、ランニング。久々の良いお天気に気持ち良く。我が家も 近所の他所様も 少しづつ薔薇の季節になってます。花粉も落ち着きましたが、個人的には栗の花粉の香りが苦手で。また、ご近所の民泊の施工も植木にまで着手されていたので そろそろかな?管理の責任者の方が、さらりとご迷惑をお掛けします!と一言の声かけに 少しでもほっこりと致します。

で まあ 予定通りの

・Coteaux Champenois Bouzy Rouge Grand Cru’82 Jean Veselle

テナントビルの目の前は、東大路の大通りなので交通量も多く。個人的には耳が慣れていると言うこともありますが、毎日通る ベスパのエンジン音の特徴は心地よく聞こえます。意外にヴィンテージ・ベスパにお乗りの方はおられるものだなあ?と嬉しくも思いますが 特にこのベスパの蜂の羽音のような小気味よさと ハーレーの鼓動のような振動は特徴的だなあ。他には無い個性かと。現代のバイクや車には感じられない、耳にも感じる楽しさかと。ただなあ、夏にかけて 暴走族系の若者と わざわざ祇園街を走らなくても?と思われる雄牛のエンブレムの爆音は何ともねえ・・・・・。

今年は、遂に7月の祇園祭の神事の日のご予約がいただけた!と嬉しく思っておりましたが、意外な形で何時もの10日の方が7日に変わったのがイレギュラーながらも 七夕の晩と言うのも悪くないなあ。そんな別の日の17・24日のご依頼の確認に。

ある程度は想定していたムッシュのお越しに この’82のシャンプノアを。ジャン・ヴェッセルにはご興味有るだろう?しかも’82のルージュとなると ワインラヴァーの好奇心に触れるもので。ただねえ、抜栓直後はクローズしている感覚が。まあ、少しゆっくりとグラスを置いておく時間の間に ブラインドをさせていただけ。

エチケットを剥がして 持ち込まれた まあボトルの残り5cmほどの液体は残念ながら しっかりと濁っており澱だらけで。普段はもう澱の部分は飲む機会は、ほぼほぼ無いのですが これが意外や意外に素晴らしく複雑なブーケを称えており 明らかに高級な当たり年のボルドーの逸品の印象でした。ぐんぐんとミントやユーカリの香りが鼻腔をくすぐり 熟成した腐葉土のニュアンスも加わり 明らかにポイヤックカベルネブレンド比率が高く 下手したら五大シャトーの偉大なヴィンテージでは?でもラフィットの繊細さではないな?まさか 塔の奴か?くらいに思ってしまう・・・・・。

結果は残念ながら、信じられなかった ’97のラグランジュ。嘘や?リストにもまだ残ってるし嘗てはグラス・アイテムでも何度も抜栓した銘柄だし しかも’97が ここまでの熟成はしていない。立派な格付けシャトーながらも ここまでのポテンシャルは絶対に!でしたが、どうやら 少し噴いた状態の 抜栓直後はこちらもクローズしていたそうで 数時間後にこの状態になっていたそうで そんなことも含めた確認でお持ちいただけたようで。いやあ、冗談で嘗てはボルドーは少しくらい虐めてあげても?なんて言ってましたが・・・・・。解らないものです。まあ、そこもまたワインの面白いところなのですが。ちなみに 裏張りには やまやさんの記載が。

まあ、僕のテイスティング力も そんなものでしょうか・・・・・。

そして、コトーは 滋味深く甘みを加えられており おっさんのワイン談義が深夜まで。ご相談のワインとシャンパーニュをお願いいたしますよ!

Sommelier R.Imamura