Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

嵐だな!

休日は久々に愛犬はなちゃんの散髪に。土砂降りの中でも予約をしていたからな・・・・。久々に ゆっくりとした時間もありましたが京都も昨年同様に嵐山界隈は中々大変だったみたいで。
我が家の前を流れる琵琶湖の疏水は、今回も水量は大分増えておりましたが 問題はなかったようです。台風一過の本日は甲子園の結果は京都は残念でしたが、春夏とは簡単にはいかないもので。
その後は、土曜日の売り上げに於いて クレジット決済会社さんから ご連絡があり。今回も予想は出来ていたのですが、ややトラブルでしたので 解決していかなければと 煩わしいこともありますが 対応していかねばと。
で先週末の嵐のような極上のワインとシャンパーニュ
・Chateau Mouton Rothschild’64 Pauillac
・Taittinger Comtes de Champagne’70
・Opus One’79 Mondavi & Baron Philippe
・Gevrey Chambertin Les Fontenys’95 Joseph Roty
・Virginie de Valandraud’00 St Emilion
・Taittinger Collection’86
・Chateau de Fargues’94 Sauternes

嵐の晩ではあったのですが、良き意味でも嵐のような晩だった。
ご予約をいただけていたので、想定をしておりましたが 久々の流れでもあり 以前はこんなことも多々あられたなあ としみじみも。
お食事の準備を必死にしながらの展開に合わせて前半はグラスでシャンパーニュとマルク・コランのサン・トーヴァンの’98を。ここからが本番なのですが、赤のセレクトはご予算が提示されていたので それに見合うものとなると本気度が。結果、一度過去に却下されたこの意味あるヴィンテージ’64のムートンが。2級の格付けの段階ながらも この’64のコルクは完璧で 美しく抜栓され 一点の曇りもない甘みに支配されて。中程度の生産年の’64ですが、予想する ややネガティブな香りが想像されてはいたのですが 正直に見事な昇格前の男爵の意気込みが感じられる1本かと。
2本目はシャンパーニュにて。上手いこと流れをお勧めくださったドクターにも感謝いたしますが、ボランジェのRD’73との選択はこちらのブラン・ド・ブランで。ただ、’70のコントともなれば シャルドネの意味合いだけでは語れるものでは。こちらもまた、日頃のお二方の行いと言いますか極上の甘美な世界観の味わいに仕事は完全に放棄されていきます・・・・。
3本目は、うーん?の話題がマダムから提供されたため。そこに食いつかれるあたりもドクターらしいですが贋作なのかな?そのご経験は?の。で、’79のファースト・ヴィンテージの交響曲第1番を。こちらもまた信じられないほど完璧なコルクに驚かされました。以前、1度だけ顧客のワイン部屋にてこの’79のオーパスは抜栓の機会をいただいたのですが ホームグラウンドではなかったとは言えぼろぼろだったので。
これもまた良くあるカリフォルニアのオールドのポートのような甘みを主体とするスタイルだけではない ボルドー左岸の1級シャトーに匹敵する味わいの素晴らしさに。まま、当然のように その位のプライスは提示されていたので当たり前かもしれませんが。
その後も入れ替わりのような展開ながらこの晩は、またまたドクターも。’95とやや若い段階のフォントネイでしたが、程よく熟れ初めており 出来の良いヴィンテージだけに懸案の気持ちもありましたが今宵は流れも辺りのようで。
深夜に続く展開は、お姉さん方のお祝いの晩でもあったようで。
セカンドですが、このヴァランドローの’00は これもまたメルローの一級品に違いない。まだまだ、熟成香は放たれないものの未熟な際に発せられるピーマンの香りなど微塵も感じさせない しなやかな逸品で。
〆は今宵もシャンパーニュから貴腐へと。かなり久々でしたが、やはりベッピンさんを伴われる機会が有られると。まま、他店さんにもしばしばだったようですが これも致し方ない。
流れで やはり’86へと。テタンジェの希少な2本が今宵は消えていきましたが、この’86もまた間違えの無い シャンパーニュの古酒の世界観を。バランスが珠玉だ。
そして紫煙をあげながらの最後の貴腐は プチ・イケムを。’94は 強い甘みを凝縮させており、今宵もかなり呑み込ませていただいた極上のワインとシャンパーニュ達の〆には相応しき甘美な時間を。

                     Sommelier R.Imamura