Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

パリスの審判

素晴らしいワインを毎月のようにご一緒させていただいていたムッシュのご栄転の一報が。東京本社への移動でお立場的にも間違えなくエリート・コースを進まれるだけに、おめでとうございますの一言ではありますがご縁は変わらずともお会いできる機会は確実に減ってしまうでしょうかね。致し方ないですが、これもまた僕には逆風だな・・・・・。まま、ですがこれもまた何れ来ることでもあったでしょうからお互いに頑張りましょう。
で昨夜はそんな思いにも馳せる晩でもありましたが、それも嵐のように
・Corton’00 Faiveley
・Prine Chardonnay’98 Bosco del Merlo
・Vosne Romanee Les Suchots’79 Louis Latour
・Echezeaux’87 Emmanuel Rouget
・Stags Leap Winecellars’73’75 Napa Valley
・Moet et Chandon Brut Imperial’88 1,500ml
・Cabernet Sauvignon Vintage Selection’80 Sauverain 1,500ml
・Cafe de Paris Blanc de Blancs Brut’76
前半から結局息つく暇も無い状態でしたが、前回はグラスのムッシュも今回はハーフで。フェヴレイのコルトンは若いヴィンテージながらも果実味の綺麗な375ml。
ふたを開ければ、どうやら名医の方だったようで。相変わらず避けられない業界。懐かしいプリーネもやはり中々の熟成を経ており、赤は華やかなブルゴーニュのご指定通りのLLのスショだったかな?
今月も彼のもとにとっておきのルジェのエシェゾー’87は、当然ながら今迄とはステージが異なる。DRC程の高貴さは纏わないものの伸びやかな甘みと繊細な果実味は非常に洗練された紙の系譜を受けるルジェながらの。
そして今夜は、先の思いもありお預かりしていたパリスの審判の正真正銘のNo1になったカリフォルニアの赤を。’73ヴィンテージは博物館にも所蔵される1本は、正直ムートン’70を打ち負かす味わいだったかは別として’75も一気に甘えさせていただいたムッシュには感謝の一言です。
今夜もまた大きな経験値を得た気がいたします。贅沢なワインに合わせて紫煙はフエンテのオーパスに着火してしまいましたが、これもまた思い出の逸品で。
第二ラウンドは、10名様の団体さんで。相変わらずの賑やかさながらも、フロマージュに巣蜂蜜をお目当てにも。連夜のモエの熟成ですが、’88は’90よりも当然ながらの熟れた味わいで甘美なマグナム。そしてこれもまた興味深いカリフォルニアのソーヴェランの熟成のマグナム。普段からグラス・アイテムで現行を利用するだけに改めて楽しませてもらいましたが、やはり全体的にポートの味わいを醸し出すカリフォルニアの熟成は。
〆は遊びの範囲のスパークリングではありますが、やはり興味は尽きず。祇園町で遊ばれておられる方々には御存じの方が多いでしょうがのカフェ・ド・パリ。そのヴィンテージがあったとは!個人的には経験は現行のものすらありませんが、このブラン・ド・ブランの’76は正に興味本位で。
ムッシュ曰く今夜のグラン・ダム’89よりおいしいかも?の台詞は微妙でしたが、確かに侮れないヴィンテージ・スパークリング。
Sommelier R.Imamura