Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ヴィンテージ’88

暖かくなったり変わらず冷え込んでいたりと、春の気配はありながらももう少し待ちわびる本日のお昼間なのでは。
今年も桜が待ち遠しく、自宅の前を流れる琵琶湖の疏水の脇に植えられる桜の開花が楽しみで。一時は抜かれていた疏水の水ですが、今は非常に緩やかに流れており水と桜のコントラストが今年も。
で昨夜のヴィンテージ’88は
・Barolo La Villa’95 Aldo e Ricardo Seghesio
・Pommard Les Pezerolles’88 Hubert de Montille
・Oltrepo Pavese Pinot Nero’92 Doria
・Chateau Clarke’88 Baron Edmond de Rothschild Listrac
・Bourgogne Passetoutgrain’00 Denis Mortet
やや、世間の動きも平常にも?そんな社用族の方の久々の。お料理の対応に追われながらもニュージーランドソーヴィニヨン・ブランで軽く。
その後はバローロを。’95のセゲシオは中々お利口な熟成感で、微妙に大量に出ていた澱に苦しめさせられながらも力強いタンニンが。
前向きな意味での避難組の方々、確かにこんな時こそゆっくりと美味しいワインが飲みたい!そんなお気持ちは理解出来ます。
’88のマダムは”海外で飲んだ渋くない柔らかい赤ワインが”そんなお言葉にはやはりブルゴーニュの熟成なのでしょう、おまけに産まれ年の’88ならば。やや、ご予算に難はありましたが異常に高騰したモンティーユのぺズロール。流石にピュアな果実の凝縮感は綺麗で若さを残しながらも纏まる姿で。お次は産地を変えたピノ・ネロ。’92の飲み心地も’88の後では色々ですが、このイタリアは中々上質です。
3本目はやっとボルドーに、シャンパーニュの参入で意識を持たされたこのロートシルト家のエドモンド。リストラックにも目を向ける機会に。意外にメルローの熟成がお好きな?
深夜は故ドニ・モルテのパステゥーグラン’00を。待った甲斐がありました。以前の酸の硬さに早さを感じさせられましたが、非常に熟れた果実味は彼のスタイルが顕著に。
だからこそ惜しい限りですが、これもまたノスタルジーでもあり。

           Sommelier R.Imamura