Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Hill of Grace

元来の一匹狼と言いますか、面倒見もあまり良くないのかな?そんな僕にも毎年わざわざ姫路から、菓子折りを携えて挨拶に来てくれる以前1年ほどスタッフとして働いてくれた彼が昨夜。
自身も川向のあの方には、挨拶に伺わなければいけないのに忙しさを装い今年も年末を迎えております。見習わなければと改めて。
で昨夜の偉大なワインたちは
・Jacques Selosse Substance Brut
・Beaune Clos des Mouches Blanc’85 Joseph Drouhin
・Hill of Grace’98 Henschike
カウンターでの対応は、またそのゲストの皆様のお人柄も含めてご縁が繋がることも多々ございましょう。ましてやワインラヴァーであられて、ワインに対する情熱が合致される方であれば猶更。
今宵も久々の偶然で、意外なご提案にもなったかもしれませんが。
イギリスからのオファーで、予想外にコストが下がったセロスのシュブスタンス。しかも今回のデゴルジュ分は、前回抜栓時のボトルも含めて非常に纏まっており彼の素晴らしさが全面に感じられるもので。何か相性を難しくするセロスではありますが、当たった時の感動が忘れられないからどうしても興味を持ってしまう。
ケースでいただいた、希少なクロ・ド・ムーシュの白の熟成。6本目ぐらいからは本当に大事にセールスしておりましたが、遂に欠品が見えてきました。先日の赤の’88も愛らしさが溢れておりましたが、個人的にはやはりブルゴーニュの白のトロリととろける蜜のニュアンスが極上です。
オーストラリアと言えば先ずは何を於いてもグランジが最高峰でしょうが、最近はチェンバースやトレブルック、ヌーンなど驚かされる造り手も沢山で。ですが、やはりツー・トップを問われればこのヒル・オブ・グレースを上げない訳には。グランジのヴィンテージを考えればこのヘンシュケのプレミアムは若い段階なので最も高価な銘柄であるとも言えるのでは?
もちろん飲みごろかと問われると数十年先の出会いが望ましいでしょうが、試してみたい欲望に駆られるのは理解出来ます。
特筆はやはりタンニンのスムーズな溶け込みようかと、もちろん果実の芳醇さは言うまでもなく。黒い果実の香りをたっぷりとグラスに閉じ込めて淫らではなく上品に誘う様子が伺えます。
Sommelier R.Imamura