Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

続・貸し切り

妻の言うことをちっとも聞かない長男”青龍”くん。本日も夏休みの宿題を等閑にしており日々の記録など。変則技のアドバイスにも泣き虫作戦で逃げ切ろうとの魂胆は丸見えでお父さんは許しません。お勉強は出来なくても地道な作業がこなせる男には為って欲しい。それにしても小学校の夏の宿題ってそんなものだったかな?と疑問に思うほどシンプルすぎる課題ばかりで。
ちなみに今の彼の宝物は、しばし庭で捕まえたバッタです。しかも大きな立派な出で立ちのものではなく、2cmアンダーのいわば小さな小さな。まあ、それでも手に取れるように為っただけでも少しの進歩かと。
またまたの貸し切り状態の昨夜、去年はお盆そんなに暇ではなかったような気がいたしましたが・・・・・。
・Gevrey Chambertin’98 Denis Mortet
衝撃的にこの世を去った彼。世評通りの濃密でジューシーにして滑らか、淡い色調ながらも果実の膨らみにセクシーさを溜め込んで。そんな彼の極上の逸品にも何度か出会う機会もありましたが。
今回も彼の生前の村名ながらもその姿ははっきりと見て取れます。グラン・クリュやプルミエほどの豊満さはないものの、繊細さの中に大胆な色気が漂いここまで熟成させた意味が十分に。
何時の時代も芸術家は悩み、時として失望すら覚える時もございましょう。私には理解に及ばないトップの造り手の決断でしょうが、唯一の救いは継ぐ息子さんがまた素晴らしいワインを仕込み続けておられることでしょうか。
ま、何れにしても過去に遡るビジネス・スタイルなだけに失礼ながらジャイエやレイノー、ダギュエなどここまでのヴィンテージ、そんなことに固執してしまうのも職業病なのでしょうか・・・・・・・。
そんな故人しのぶ、有る意味でお盆らしい。

              Sommelier R.Imamura