Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

お盆は終わった?

週末に入りお盆休みが祇園街でも終わり、通りに賑やかさは帰ってきたもののもうひとつの印象が。
久しぶりのムッシュとまた暫らく日本を離れられる彼女が
・Providence’94 Matakan
・Gevrey Chambertin’83 Philippe Charlopin Parizot
海外でのビジネスが多いムッシュですが、前回お席の都合上お断りして以来半年振りぐらいでしたので嬉しくも少し愚痴りながらも。まあ、冗談交じりながらも何処かしら本音も混在したお話は”偶にはコスト・パフォーマンスが素晴らしいワインを!”とのことなのでしょう。それでもお飲みいただくワインはいつも上質で美味しいと素直に感じられるものばかり現実的なものをお勧めさせていただいておりますが。
今宵もモンダヴィシャルドネの’89からニュージーランドの赤の最上を。カベルネ・フランの持つ特質を最大限に表現すべくシュヴァル・ブランの如きニュージーランドの最上の赤ワインを。SO2を極力使用を避けてよりナチュラルに仕込まれたこの1本は、とても柔らかく表面上の味わいに評価を与えるテイスターには理解に及ばないスタイルかもしれません。兼ねてよりそんな意味でも’94の息を心配される向きもございましたが、微塵も。ピアノ線のように張り詰めておりながらもしなやかで力強い特別で。
ブルゴーニュの彼女は今回の帰国は、今宵まで。お忙しくされておられるのは仕方無く。確かに世界中を飛び回る彼女には、プライスの格差を含めて意地悪く「飲むワインが無いなー」と言うのも残念ながら・・・・・・。シャンベルタンの表現から今宵の1本は、こちらに落ち着くのも手に取るように。ジャイエの意思を継ぐもう一人の生産者のシャルロパン、玉数の少なさからも現行のヴィンテージでも稀少です。ましてや評価が安定する前のヴィンテージではあるもののオールドはよりいっそう。おそらく、模索するころの彼の作品ではあるもののジェネリックのジュヴレの中では評価に値する質感。やや、滑りのある味わいながらも柘榴のような甘酸っぱさにブルゴーニュの官能美は十分に。
キャップ・シールにラバーのような素材を使われておられるのは、若干ソムリエ泣かせかと・・・・・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura