Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

そしてブルゴーニュ

ゆっくりとした週初めながらも彼女が、帰国されてお越しになられると何か心はやるような落ち着かない部分も。振り返ることも多くなりましたが、色々な意味で東京も越えて海外を拠点にされる方々もおられることに私のような小さなビジネスに於いてもいつも押し上げられる意見がちらほらと・・・・・。
・Gevrey Chambertin Vieilles Vignes’79 Geantet Pansiot
ブルゴーニュに於いてトライさせていただく機会を多く与えてくれたマダムですが、やはり今月のジャンテ・パンショはお試しいただくのも面白いと。ヴィンテージ’79には彼女自身、私どもでの記憶も多くあられる気がします。偉大な’79の後に置かれてしまうものの何処と無くひねた質感のボトルが多かったのも彼女には興味をそそられる所以だったのでは。
ただ、この造り手の場合は個人的な感想は逆にこれくらい熟成しスタイルがかなりクラシックなもののほうが気分で。近年のものの評価の高さに幾つか試したもののモダンながらも何処かしら野暮ったく洗練されたブルゴーニュの鮮やかさは感じられないものばかり、だったような。ですが、今回のヴァーティカルで手に入ったこのジュヴレ・シャンベルタンの古木から仕上げられたキュヴェは今のところどれも酸の質感が綺麗でめりはりの効いた構成美を感じさせられます。グラスの中で数回スワリングしてあげると豹変する果実の甘みに再度飲み込むことを躊躇うことなど。結局、甘えてしまう時のボトルの中身は恐ろしい程少なく感じられ。
まあ、ソムリエとしては彼女曰く5回は勧められても断らなくてはいけないそうですが残念ながらそんな経験は一度も。
よほど相性が悪い方に対してお断りさせていただいたことはございますが、当然何度もと言う訳ではないでしょうし・・・・・・・・。

              Sommelier R.Imamura