Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

イケム’66

先週末を振り返り。金曜日から考えると幾分穏やかで、それほどバタバタはしなかったものの業界関係者のゲストが何組か。そしてお持ち込みいただいた極上の甘美なお裾分けは贅沢な時間を・・・・・。
・Alter Ego de Palmer’00 Margaux
・Chateau d’Yquem’66 Lur Saluces
リクエストにお応えするのがソムリエの仕事のひとつだと思いますが。得意なタイプの酒質とタイプはそれぞれで。今宵は”香り華やかで力強いフランスを”個人的にはお国が指定されなければ間違えなくカリフォルニアのカベルネを。ただ、フランスで・・・・・。正直、香り華やかなればブルゴーニュ?ローヌ?ただ、力強いのであればボルドーに行かざる負えない気が。ここでの問題はボルドーの手持ちもほとんどが熟成したオールドばかりで。若いヴィンテージのものは驚愕の価格のものは少しはありますが、それでも。考えた挙句はセカンドではありますが、華やかさには定評があるマルゴー村のトップ・シャトーのパルメ。そして’00であれば期待もさせてくれるもので。トップ・キュヴェの熟成したボトルからは心捉えて離さない特別なものにも何度か。流石にそこまでは行かないものの、ポテンシャルの高さは期待通りでデキャンタージュ後の遷ろうブーケにこれはこれで。
金曜に約束いただいたムッシュでしたが、今宵は私共まではたどり着けなく澱酔のようで。その為、わざわざお持ちいただいたムッシュには申し訳なく。ただ、週末の落ち着いた後半の時間帯に傾けるこの最上のイケムには文句の付けようが無く。色々このボトルの保管に関してのネガティブな情報は得ておりましたが、そんなことは関係ないくらい素晴らしく。逆に少し手荒く扱われてしまったことが現時点のこの優美で甘美な琥珀色に熟成したカラメルを作り出してくれたかのように。おそらく100年の熟成にも耐えうるであろう飲む蜂蜜は’67の印象が非常に大きくありましたが、この’66もまた私の記憶に刻まれる1本だったのではないでしょうか。
ご提供いただいたムッシュには、お裾分させていただいた満席状態の皆様からも合わせてお礼を。ありがとうございます。

             Sommelier R.Imamura