Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

偉大なローヌそしてボルドー?

暇に喘いだ月曜でしたが中盤以降のやはりご常連さんの数組に数字は落ち着き。極上のローヌ2本に高価なボルドーが2本。
・Chateauneuf du Pape’96 Chateau Rayas
・Croze Hermitage’90 Paul Jaboulet Aine
・Chateau Margaux’91 Margaux
・Chateau Giscours’81 Margaux
極端に好みは隔たる問題なソムリエかもしれませんが、個人的な嗜好はそれはそれで美徳かと。数年前にテイスティングしてから衝撃を与えられたこのジャック・レイノー。故人としてはあのジャイエよりも私は神がかり的な印象を強く。グルナッシュが織り成す複雑な香りの層は、シラーとはまた異なる何ともセクシーであり上質な果実の甘みはおそらく彼にしかボトルに閉じ込めることが出来ないのでは?と何度も感じさせられ。今回も以前に比べれば価格も本当に倍のい世界で個人的なストックも兼ねた購入でしたが、ローヌにも目を向けられるムッシュには仕方が無く。まあ、半分ぐらいは私が飲み込んでしまうシュチュエーションでもあるので。また、切に出会いたいローヌの思い出の彼女では。
複数手に入れたこのジャブレのクローズ。’90ですしやや小ぶりのサイズながらも今が楽しめる第一段階かと。期待通り古典的なシラーの妖艶さを。幾分、愛らしさも感じられるもののお若いながらもお着物が非常に素敵なチイ・ママさんのイメージとぴったりだったのは個人的主観です。
ローヌに舌鼓を打つ最中にもご接待らしくボルドーのパワー・ゲームは展開され。世間的にはおそらく最上であろうマルゴー、’91はそれでもなりに悪くはないヴィンテージに思われます。今正に飲み頃にもありまだまだ落ちていく印象などは微塵も。ただ、どこかしら彫刻のような美しさで冷たい質感はいつも通りに。
ジスクール、流れからすると格下ながらもアペラシオンを揃えて、ヴィンテージを楽しむそれはそれで。過去の彼らは中々苦しい時代も有ったであろうものの、十分楽しめる熟成感を。どうしても過去のスキャンダルを抱えるこのボトルに価格を据え置きしていた、そこを上手に選ばれたのも中々。
今週も波乱の週頭のスタートだったかと。

            Sommelier R.Imamura