Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

白ワインの今宵

ゴールデン・ウィークの連休を明日に控えた祇園は、やはり今宵も遅くまでダラダラとゲストは帰られず。そんな過酷な無休レースも終盤に成りつつありますが今夜は白ワインの大切な1本が
・CORTON CHARLEMAGNE'98 Simon Bize
・MEURSAULT CLOS DE LA PERRIERES'90 Albert Grivault
・CORTON'88 Bonneau du Martray
白髭は、若さが溢れる胡麻の香りでまた数十年後に出会いたい上質なシャルドネでした。ここのところ人気のドメーヌですが日本にも度々来られていますが、新地での行動はやや問題があるらしく・・・・・・・。
昨年のフランス研修では、この畑が最も感動的なレイアウトだったのが印象的でした。「クロ ドラ ペリエール」約1ヘクタールの極ごく僅かなサイズのこのプルミエ・クリュは本当に正方形に見えクロ(石垣)に全てを囲まれ北側になだらかに傾斜する畑は、整然とシャルドネの樹が並び霊的なまでに美しく。思わず鍵が掛けられたその石垣に腰を下ろしゆっくりとした時の流れに身を委ねた思い出も。この’90年はぶどうの樹の植え替えに伴いやや、樹齢の低さが指摘されるものの何度か試しておりますが熟成感は当然のように深く、トロピカル・フルーツのアロマが健康的で次第にモカやカカオのニュアンスにブケがひらいていく様子が感じ取れます。嗜好品とは困ったもので冷静さは失いたくはないものの、思い出が後押しする。これもまたノスタルジー・・・・・・・・・。
最後は、白ワインと思いきや彼もルージュも造っております。白髭ではルイ・ラトゥールと彼がクラッシックな代表格ですが、赤の特級畑でも如何なく実力を。熟成により熟れたイチジクのアロマが際立ち、スパイシーな感じも与えながら最終はジャムを噛み締めるような味わいに。
さて、明日からは本当に祇園は寂しさを抱える連休に突入いたします。普段あまりお相手出来ていないご常連の皆様のご来店をお待ちしております。

              Sommelier R.Imamura