Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

希少な Miani Rosso’96

急激に寒さを感じさせられるこの日から若干体調を崩しつつ。まま、相変わらず休み明けには喉の痛みなど色々あるとは思いますが。
そんなこんなで少し体を休める本日のお昼まで。それでも帰宅する長男は、半そで短パンで元気に。子供と比較するのなんですが、もう若くもないのかな・・・・・。
で昨夜の希少且な思い入れ溢れるワインは
・Miani Rosso’96 
・Testamatta’04
・Gaia & Rey Chardonnay’99 Gaja
書籍や媒体から得られる情報からは、本当に神秘的で興味をそそられる造り手の印象が強いこのミアーニ。もう10年以上前になるかな?ワイン雑誌で取り上げられていて、その葡萄の樹になる房は常識的には考えられないほど顆粒は付いておらず他の生産者のものとは比較にならないくらい収量を抑えているのが容易に感じさせられるもので。ある意味では何か問題でも有るのでは?とも思えるくらいに。
また、その上1本に樹に芽が3つ程しか残されておらずこの低収量差は桁違いでしょう。イタリア・ワイン・ブックにも”決して安くはないが、この素晴らしいワイン、特にミアニ・ロッソやミアニ・ビアンコと言った複雑でゴージャスなワインが何時までも飲めるよう、アジエンダの存続のために。是非一度買って試していただきたい”そんな書き方もされています。
で今回の’96なのですが、近年のものまあ2000年以降のものでしたら試す機会はあるのでしょうがこの’96はもう別物なのです。正直市場でもほとんど見かけられないものでしょう。
明らかに熟成によりふくよかで優雅な香りのたちかたにイタリア・ワインのボルドー・スタイルの中では非常にエレガンスをのっけから感じさせられ。やはり濃縮型のこのミアーニの本質は10年の時を経てやっとやっと真価を問う状況に到達したかと。また、何時か出会うことが出来るのだろうか?
芳香性を変えてテスタマッタを。ここの造り手は、個人的には熟成感などは求めえない。何故なら’00からの生産だから。ですが、味わいはモダンでどのヴィンテージも粗さが抑えられスムーズな印象。僕自身はこの’04も初めての体験ですが’00’01が未だにリストにあるので改めてこの造り手のスタイルを確認することに。
〆はガヤの最上のシャルドネを。’99とは言え今回市場に出てきたのが驚きなくらいですが、こうやって希少なイタリア・ワインですら地上から消えていくのです。滑らかで豊満なナッツのような味わいに、優良な生産者は赤だろうが白だろうがどちらも素晴らしいものを造る魔法を心得ているのでしょう。

                         Sommelier R.Imamura