Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

偉大なワインに

雨降る金曜日は、何だか先週も同じような状況だったのでは?ゆったりと流れる時間にワイン・バーとしては悪くは無い気もしますが・・・・・。
今宵も理不尽なマダムの姿に、お連れのムッシュの心情を汲む気持ちが。
・Vosne Romanee’64 Arther Barolet
・Chateauneuf du Pape’77 Haut des Terres Blanches
・Guado al Tasso’90 Antinori
珍しく前半のご利用でしたが、いきなり上質をお勧めで。バローレ、ブルゴーニュの特別なコレクションは村名だった為か意外なプライスにエージェントに桁の間違えではないのか確認を取った程で。素晴らしくピュアで澄み切った味わいに40年以上の時の経過を感じさせない艶やかなブルゴーニュ。一時間ぐらいしてからのピーク時には、私のグラスにしかワインは残されていなかったようですが。
所要時間20分でもボトルにトライされる辺りは、酒量のポテンシャルを物語ります。造り手の技量は特上ではないものの、熟成されたローヌの個性的なアロマには心奪われます。個人的にはブルゴーニュの中によりエレガンスが感じられ、もし選ぶとすれば・・・・・・。
問題は残念なお隣のゲストが。気持ちは解かりますが「香りだけ」とおねだりをされ、お連れの男性は蚊帳の外でしっかり2種のワインを堪能され。その上、男性は先にお席を立たれたにも関わらずそのまま代価の発生しない時間を過ごされました。営業的には支障はございませんでしたが、ムッシュのお気持ちになると・・・・。
アメリカのゲストのトスカーナに対する好みと知識は洗練されておられ。アナグマの通り道と言う名だったかな?アンティノリの比較的新しいこのキュヴェは、この’90がファースト・ヴィンテージ。そんな希少性もご存知のようで、まだまだ硬さを残すボルゲリの銘酒をゆっくりと。曇りのない果実のコンフィのようなアロマは、一段と凝縮感を漲らせ大柄な皆様にも満足な今宵の最後の1杯で有ったことかと。

              Sommelier R.Imamura