Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今宵もヴィンテージ

時節柄と言うのかこの祇園街に於いては選挙などの兼ね合いで、まだまだ動きは穏やかな声が幾つか。確かに例年の4月に比べれば何となくゆっくりな皆様のお顔ぶれで。
ただ、規模を大きくされている業界の方たちは営業所ごとの歓迎会が社長さんの務めのようで。レンタカー関係のペトリュースのムッシュは、今宵は22:00ごろのご来店に思わず「珍しい」と言ってしまうほど。
・Charle Heidsieck Brut Charlie’85
・Barbaresco’69 GAJA
シャルル・エドシックの特別なキュヴェ、チャーリー。流石に’85は違います。じっくりと熟成され蜂蜜のコクを持たせ、濃密なシェリーのような切れの良い酸にエレガンスを感じ。マダムのリクエストにより珍しくシャンパーニュからのスタートは、私好みの前座としては十分過ぎる程。
ヴィンテージ’69の秘書さんは、ヴィンテージ通り落ち着いた物腰で。出来的には、ボルドーでは無くブルゴーニュが推されますが今宵はガヤを。幾つかのヴィンテージはお試しいただき評価は十分なイタリアの帝王。ただ、正直この辺りのバルバレスコは、やや気持ちが全面には・・・・・・・。コルクはお伝えした通り挟み込みながらの抜栓で辛うじて。そこからでしたが。予想以上の筋肉質なタンニンに果実のニュアンスも申し分無い広がりで。当初のネガティブな感情など、全く感じさせない素晴らしい帝王ぶりでした。苦難の時代のこのピエモンテの逸品は、造り手の力量が問われるヴィンテージでしたが、ある意味今宵はブルゴーニュのセイフティーを選択するよりも興味深く味わい深いネッビオーロでした。
ただ、今宵は少し酔われたのかお会計時にシャンパーニュをお飲みいただいたことをすっかり。桁がぎりぎり変わってしまい少しお安くさせていただいたのですが、「間違えてない?」との問いかけは電卓をはじく行為から解決はすんなりと。ただ、こんなことも有りながらもお会計のクレームはお互いに気持ちよいものでは・・・・・・・・。それでも、何も言われないよりかははっきりと解決させていただけるご常連さんには大切な気持ちが込められます。

               Sommelier R.Imamura