Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Chateau Montrose'28

月末の意外な苦しみに、以前悩み続けております。
交通安全週間という説もありますが、前半の勢いに奢ってしまったような形になっております。今一度謙虚さを。
さて、今宵は少ないゲストながらもお取り置きいただいていたかなり古めのヴィンテージ・ワインを
・Chateau Montrose’28 St Estephe
もともとは、あのハート・ラベルのカロン・セギュールの敷地の一部だったそうなのですが、薔薇色のヒースと言う植物が咲き乱れる丘がこのモンローズの畑になったようです。
ボルドーの二級格付けの中でも人気の高いグラン・ヴァンで華やかなブーケと芳醇で熟成した軽やかなタンニンを特徴とします。
さて今宵のヴィンテージ’28はメドックの記念碑的な年で、とても暑い夏でそこに待ち望まれた降雨があり、期待に満ちた収穫が行われたらしいです。
そんな’28は、流石にリコルクの様子は伺えましたがかなりしっかりとした色調で80年の時の重みなど微塵も感じさせない活き活きとしたワインでした。ヴィンテージの特性か中々香りが開いて来ず、ゆっくりとゆっくりとドライ・ローズのブケを感じさせ始め。ですが、対照的に味わいは抜栓直後から既にまとまりを感じさせバランスが取れた何ともいえない甘みと酸味がグラスから押し寄せ。まるで、ラズベリー・シロップを瓶ごとほうばる様な印象が。
今回は先に、ハーフ・ボトルですが’00を比較に試され近年のグレート・ヴィンテージとかつての熟成の極みの偉大なヴィンテージを80年の時を越えてお楽しみいただき。
それにしても’28の澱は、とてもとても口に運ぶ勇気がございません。澱好きのゲストもおられますが、こんなものは如何されるのでしょう?

              Sommelier R.Imamura