Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ヴィンテージ'03'98

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本日は、朝から 京都も大荒れです。

残念ながら丹精込めて育てていた藤棚が破壊されてしまい・・・・・。危ないので詳細の確認すら現時点では出来ておりませんが、まだまだ続く暴風が嫌な予感です。停電だけは避けたいのですが関西圏は今日は兎に角晩までは不要不急なのかもしれません。

なので昨夜は、いそいそと帰宅し早起きして 自宅のPCに向かっての時間が作れておりますが ここ数年は台風が大きなのは発生していなかったので これが毎年だと嫌になるな。

で 先日の追加分での つぶやきに

・Peter Michel Winery Les Pavots Red’98

・Chateau d’Yquem’03 Lur Saluce Sauternes

嘗てはね、歯医者さんも顧客に沢山おられたのですが まあ不徳の致すところと言いますか?とは言え、そうだな常に若い世代の方々にもアプローチ出来る存在でなければならないのですが 現実に今回のドクターもヴィンテージ’87でしたので 僕にとっては後輩の世代になるので まあとは言え もう年齢など関係はないのですが。

そして、シャンパーニュのグラスの後に 多少のお話が出来たことも幸いでした。珍しくカリフォルニアの話題にもなりましたので 攻め手になると思いましたが以外にも’03の手持ちは限られていました。お連れの奥様が’03とは。これもまたなのですが 羨ましい限りですが 少し色眼鏡で見てしまうのも この手の水商売の悪しきところですが中々のお年の差に タイムリーに我が長男のことも思い出しながらでしたがナパの’03は 有るにはあったのですが ヴィレーヌのボトルが。これはブルゴーニュの王様のDRCの共同経営者のヴィレーヌさんのもので ただご予算からすると面白みが やや欠けたので選択肢から外すことに。随分悩みましたが、ピノ・ノワールも含めての ’98のピーター・マイケルを。これまた希少な生産者で このレ・パヴォは フラッグシップにもあたるポピーの花なる名を冠しております。彼らのエチケットにも しっかりとデザインされた カベルネ・ソーヴィニヨン主体の芳醇なこのキュヴェはヴィンテージ’98で やっと飲み頃にも感じられる段階では?中々見かけない熟成を経たカリフォルニアのトップクラスの銘柄は ボルドー・ワインの格付けシャトーにも劣らない複雑な変化も促します。おっしゃられたプルーンのような濃密な果実の昇華にこの晩の展開が変わったのかも?しれません。

そして、この次に オールド・シャンパーニュが2本 抜栓され 〆の貴腐ワインをお勧めしますと マダムは もう酔ったとの ただ ドクターは乗り気でしたので 当初はボトルを想定でしたが ハーフの手持ちを思い出し しかもそのヴィンテージが’03だと言うことで 文句なしの抜栓に。

焼けた年、毎度のことながら このヴィンテージには おそらくどこのソムリエもこの台詞をまずあげることでしょう。かなり熟成した他の銘柄もお勧めしたものの やはり この貴腐ワインの最高峰は心躍るもので 若くてもこのエチケットのものを飲み込みたいお気持ちも理解出来ます。ちなみに月末には’65のボトルが届く予定ですが 逆にこの’03で良かったのかもしれません。甘口ワインの人気は、シャンパーニュブルゴーニュに比べると意外なほど 落ち着いておりましたが とは言え流石に どれでもトップはそんな訳にはいきません イケムの’60年代も もうオファーは限られ価格も高騰は避けられません。まあ、未だに’20年代などの偉大なボトルのオファーは有るものの む手が出せません・・・・・。

半分サイズながらも 紫煙も2本も上げられたので 〆に欲しいお気持ちは解るなあ。甘美ないつもよりは 甘みの密度が高いは理解できますが とは言えこの生産者は綺麗な酸をいつも通りに持ち合わせております。

この晩は、どうも 僕の体調も良く 葉巻もとても美味でソムリエ冥利に尽きる晩であったことは当然ながらかと。

心より 京都に起こしの際は是非とも。

Sommelier R.Imamura