Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ニューワールド

本日は月末のお支払いに銀行へ。法人化の為、通帳がまたもや1冊増えてしまい結局ばらばらの預金をかき集めるような形で最大のお支払いを。お陰様で本当に何とか何とかの資金繰りではありますが今月も。引き続き12月も厳しいお支払いに挑む形になりますが、何卒皆様のご愛顧をよろしくお願いいたします。厳しきこのご時勢ではありますが・・・・。
さて、昨夜もご常連様には感謝をさせていただきながらもゆっくりと時間は流れ
・Cabernet Sauvignon’90 Cape Mentelle Margaret River
亀岡の工場とご出身の中国との行き来をされながらのムッシュは、今宵も部下の皆様を引き連れて。流石に今回はブッキングはございませんでしたが、医療機器メーカーさんだけにしばしば競合他社さんと鉢合わせになられお互いに手の内を・・・・。そんな晩も何度かございましたが、それはそれでプライヴェートではご一緒に釣りなどもされるなど意外に仲もよろしいようなのですが。
で今夜はニューワールドを。やはりご時勢と言いますか、中国でのワイン事情も改善されており香港や上海での購買力はバブルの弾けた状態ながらも相変わらずのようです。(マイケルのグローヴもその手の方でしたし)
関税の問題も解消され、価格破壊の様相は彼らには大きく影響をしているのでしょうが。
オーストラリアの西海岸に位置するマーガレット・リヴァー、代表格はやはりルーウィンでしょうがここにも熟成したヴィンテージ’90と言うカベルネ・ソーヴィニヨン。この国の赤ワインにはどの銘柄にも比較的シラーズのハーヴィシャスなアロマがブレンドにより官能的に感じられるのですが、この1本にはそのスタイルは感じられず。ヨーロッパでも偉大なヴィンテージになったこの生産年ですが、比較するとやはりパワフルなのはニューワールドなのですね。随分とこなれてきた、ボルドーに比べて未だに濃密な酒質に飲み頃はしばらく続くのかと。で、気が付けば特有のポートのニュアンスに変わるであろう。もはや、ニューワールドと言うカテゴリーで括ることの出来ない時代かも。

        Sommelier R.Imamura