Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

十分で

ソムリエ協会の二次試験対策と言うかブラインドでのグラスを目的とされるゲストのご来店がちらほらのこの時期です。悪気はないのですが、正解率が強烈な方には申し訳なく。まあ、おそらく普段お飲みのワインとも私共でのグラス・アイテムもかなり異なるものでしょうから・・・・。ですので実際のビジネスと試験対策とでは随分違いますので。
さて、今月のお楽しみのお誕生日のマダムのご来店は一日ずれてと言うか日をまたがれるように昨夜。
・Echezeaux’82 Domaine de la Romanee Conti
お話の流れではモンラッシェやマルゴー’45などもひとついかつめなものをおっしゃられておりましたが、やはり少し急ぎ足の昨夜は十分ではあるのですがややサイズ・ダウンかと。
ですが本音ではこのDRCの最も良心的であり期待を裏切らないエシェゾー’82もマダムにご所望いただけるであろうと仕入れた1本。そんな意味では今後も見つけることも可能であろうこのワインをお楽しみいただけるのは幸いだったのでは。
十分に熟成を感じさせるコルクはしっかりと浸透しており、ずっしりと重みすら。ロマネ・コンティ社のシンボルのあの十字のデザインを崩すことなく最後の5mmの部分の1982まで綺麗にお届け出来たのは安堵で。
湧き上がるような香りに包まれて、とまではいきませんが愛らしく香る香水のような芳香はマダムからではなくエシェゾーからだと信じて。徐々にDRCの一貫するスタイルと言うか彼らのドメーヌの香りが感じられ始めたころくらいからが、このワインの本領でしょう。
奇遇なことにお隣にお座りになられていたのが、私のなかでももう一人の’82産まれのグラン・ヴァンを引き寄せるマダムで。忘れもしないドン・ペリニヨン、シャトー・オーブリオンそしてシャトー・ムートンロートシルトの’82をお誕生日に立て続けに飲み干されたマダムで。やはり、運命と言うかワインの神様に微笑みかけられた彼女には当然ながらご相伴のエシェゾーを。うーん、こちらのマダムにもまたそんな機会があられれば。
そして、今宵のマダムには何本かお飲みいただいたムートン’82のリトグラフ・ポスターを額装したものをプレゼントに。おめでとうございます。
あ、まだラターシュも’82をストックしておりますが・・・・・。
 
      Sommelier R.Imamura