Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

’85

一昨日の状況から考えると昨夜のお誕生日の前祝は、非常にありがたく数字を辛うじての世界に戻してくれるような。
・Cristal’85 Louis Roederer
・Chateau Calon Segur’85 St Estephe
ヴィンテージ’85の祇園街のお姉さんは、普段は洋服姿が多いものの今宵の和服姿は若い年齢からは想像が出来ないぐらい妖艶で。どちらも着こなされるあたりに意識の高さは伺えますが、帯びの苦しさに今宵の極上の2本は少しだけのグラスを傾ける姿に。
’85はヨーロッパ全土的に作柄は良かったようで特にフランスの偉大な産地のシャンパーニュボルドーでもこれに漏れず。お電話の段階でシャンパーニュのご指定は、恐ろしいボトルのセレクトが避けられず。何せサロン、ドン・ペリニヨンドン・ペリニヨン・ロゼ、アラン・ロベール・メニル・トラディションと言うどれを選ばれても・・・・・。
個人的にも昨年末よりクリスタルとの縁もあり今宵’85は興味深く。ただ、幾分コスト計算を間違えておりかなりのお勉強価格にてお出しする情けなさも。まあ、それでも半分くらいは私もいただいているので。まだまだ若さを閉じ込めながらも香りに素晴らしい熟成感を散りばめアーモンドと蜂蜜のニュアンスは言うまでも無く。柔らかく纏まる酸に甘さが押し寄せ、クリスタルの本当の姿を見つめる最上の機会でしょう。何分、早飲みされすぎてしまうこのプレステージはプロとてこの姿をご存知の方は・・・・・。
ハーフで十分なお時間の様でしたが、またもや甘えさせていただけ。折角ですのでハートを召し上がり頂きたい。このシャトーもまた当然のように品薄でヴィンテージを揃え難い感が。そんな意味でも極上のボルドー’85は熟れたタンニンの質感と凝縮し円い酸とのバランスに和牛ホホ肉の赤ワイン煮込みにマリアージュを。カロン・セギュールのハートのエチケットにマリアージュなんて出来すぎな気もしますが今宵ぐらいはよろしいかと。
ちらりとはお伺いしてはおりましたが、突然のお電話にお祝いの品も無くシャンパーニュもサービスとは行かないもので。こんな時に気の効いたシャンパーニュの王冠をコレクション出来るボードが有りましたので。気持ちがお互いに伝わればより素敵なことかと。

           Sommeleir R.Imamura