Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

嗜好の傾向

昨夜ははっきりとご常連さんの動きが。かなり久しぶりのゲストに環境の変化が現れられた方がおられることを聞かされると、とても心配になってしまう昨夜でもございました。
・Cote Rotie’98 Tardieu Laurent
・Brunello di Montalcino’98 Argiano
後半にお越しになられた世界シェアでビジネスを展開される一端の大きく担われるムッシュは、数ヶ月に一度のスパンでいつもワイン・ラヴァーのこの海外のご常連さんをお連れに。完全にいつも英語での会話に、アメリカもしくはイギリスの方かと思っておりましたがスウェーデンの方らしく。
毎回感心させられるのですが個人的にも好きな銘柄なのですが、ある意味それなりにガイドと言うかワインの情報を得ておられるような素晴らしい選択をされており。もちろん価格にかんしても現実的な妥当なものでありながらも玄人好みと言うか。また、2本に於いても偶然かヴィンテージも合わせられる辺りにもニクイ演出が感じられ。パーカー・スタイルとも思われますがやはり良いものは。
タルディユ・ローラン、彼にコート・ロティを忘れておりました。ローヌにも煌びやかな造り手たちがひしめき、まだ若さが感じられる彼のこの’98はきっとまだ先に出ていく1本だと思っておりましたので。しかし、気付けばもう10年の時を刻みパワフルさの中に柔らかい質感も備え始めており。数年前にテイスティングした時からは想像し難いほどの滑らかなタンニンに。完熟したジャムをほうばる様な肉厚さも兼ね備える今宵最上の。
トスカーナも、また憧れを抱かれるエリアのひとつで。リストのご覧になられかたもはっきりと限定されたページばかりで面白さも。アルジャーノの造るワインは全体的にエレガントで決して強すぎず、それでも余韻に何か語りかけてくる味わい深いもので。シラーに比べるとことのほか洗練されており、これはこれでスタイルの違いを楽しめます。ホストは先に席を立たれるものの芸妓さんが横におられれば日本での楽しい晩は終わることもないでしょう・・・・・・・。

              Sommelier R.Imamura