Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ブルゴーニュの晩

週末土曜日は、徹夜明けの感じで朝から長男の幼稚園の運動会へ。さすがに今宵の後半は疲れてしまいました。ただ、前半のパワフルなチリ、カリフォルニア、ラングドックなどの典型的なスタイルを飲み続ける4名さまから後半にかけて繊細で華やかなブルゴーニュへと移行するワインの出方に幾分救われ。
・Vosne Romanee’00 Daniel Rion
・Vosne Romanee’93 Bernard Martin Noblet
・Clos Vougeot’97 Meo Camuzet
全体的には今宵のワインは、いつもよりは若いヴィンテージが中心ながらもこのあたりが現実的には・・・・・・。
ダニエル・リオンのヴォーヌ・ロマネも、もうなくなってしまい。グラスでも使用可能な価格の少しこなれたヴィンテージは、複数本の購入にも気が付けば。本音ではグラスでこの辺りは贅沢かと。それでも扱う自分にも楽しみが見出せるワインでもあるべきかと。明らかに柔らかく、ヴォーヌ・ロマネにしてはやや誘惑にかられる魅惑的な香りに欠けるかな?と思いながらもエレガントに徹する味わいにブルゴーニュの夜が始まり。
ベルナール・マルタン・ノブレ、このドメーヌも西村さんにまとめていただきましたがあと残り1本だけの状態になってしまいました。このワインも一段と贅沢にグラスでも登場いたしましたが、最後の数本は大切に大切にボトルのお客様に。やはり熟成してどこかしら果実のコンフィのアロマがトロリと感じられ。幾分ポートのような酸化臭も見られますが、これも甘みを期待させる復旋にも感じられて。
メオ・カミュゼ、今宵のマダムはブルゴーニュを。クロ・ヴジョは初めて、と言うのも意外な気がしましたが、それはそれで素敵な出会いでは。いきなりカミュゼからなのですから。前半はやはり硬い、ただグングン変わっていく香りと味わいに思わず頂きすぎて酔ってしまう段階まで。疲れがピークの中でシェフに酒くさい!と言われたのは反省点ですが、それだけ興味深い1本で。柘榴のアロマから次第に菩提樹などの複雑なニュアンスが表現され、シャープな酸も何処えやら消えうせ甘い果実のアタックと余韻のほろ苦いエスプレッソのような上質な柔らかいタンニンはマダムのお気に召されたようで。貴重なもう一人の神様の後継者は今宵も期待を裏切らず。
Sommelier R.Imamura