Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

危険な・・・

6月のスタートは、金曜日でしたがあまりにも不甲斐ない出来に待つのみで。今宵は日付が変わる頃にお電話が。
・Chateau Petrus’79 Pomerol
いつものお寿司の差し入れにはありがたい限りですが、今回はお近くのものの馴染みの無いお見せからの出張依頼でした。彼自身はいつもカリフォルニアのパワフル・サイズを好まれるのですが、今回はかなり久しぶりの東京からのお連れの方を。前回もラ・ターシュとクリュッグ・コレクションでしたので悲しいかなお顔は忘れるわけには・・・・・・。
かなりお近くでしたが流石に、デキャンタとキャンドル、グラス2脚にテイスティング・グラス、そしてパニエに包まれた’79のやや穏やかなモンスターをトレーに乗せるのは少々不安に。時間帯も考えれば末吉通りと縄手通りには、ほろ酔いの比較的筋の問題が有られる方も随分と歩かれており。まあ、ソムリエ・コートを羽織りワインをそろりと運んでいれば避けていただけるか格好の標的かもしれませんが。
とりあえずは事無きを得ながら無事6名プラス1名にておそらく所要時間15分くらいだったのでは。それにしてもかなりの高額ワインですし、これが祇園街の派手な部分でしょう。ただ、銀座ではこのペトリュースもほぼ私のリスト価格の倍くらいらしく悩ましいところかと。
今回の’79はヴィンテージ的にはやや小ぶりなものの、響きは当然。個人的にもやりすぎに為らない位の芳醇さとすぐさま開き調和の取れたハーモニーを奏でてくれていたような・・・・・・。ただ、やはり一瞬の出来事。確か私はグラスを3口で飲み干し、その場を。その間にも隣の席のおじさんに何故デキャンタをするのか?とかお姉さんに何年のワイン?とか外野からの攻撃にも出来る限りの。
ただ、最大の問題はお支払いが。私共はどちらからいただいても額は変わらない額を提示させていただくのですが、クラブさんは思惑がふんだんに。ましてや通常扱われる機会もほとんど無いであろうヴィンテージと銘柄でしたので出口で店長さんに恐い眼で見られてしまいましたが。そのあたりは上手に祇園街とのお付き合いをさせていただきたいですが、本音は当事者同士で解決を望みたい。

               Sommelier R.Imamura