Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

お醤油の香りは

悲喜こもごもの5月の最終日は、この”つぶやき”から想像されるものとそれ以外にも存在するシュチュエーションをご常連のご夫婦にお見せ出来た様で。
ソムリエの奥様は、人生のスタンスが非常に頼もしく。ムッシュは中々大変でしょうが、美しき奥様に恋をされたことは仕方ないでしょう。
・Chassagne Montrachet’98 Ramonet
・Cabernet’88 Sapporo Polaire
・Chateau Musar’81 Gaston Hochar
どうしてこの銘柄が出て行かないのだろう?不思議でしょうがないラモネのやや熟成は、さすがソムリエと言った感じのセレクトでした。時既に遅しの追加発注不可能の銘柄でしたが、抜きたての落ちつかない様子は二口目には豹変の蜜で。ハーフ・ボトルでの熟成の後押しも見られましたが贅沢なアペリティフだったのでは。
お持込のサッポロさんのワイン。正直、意識したことが無かったメーカーでしたのでこの辺りのヴィンテージは想定外のワイン。カリフォルニア産のカベルネをバルクで輸入し、仕込んだ様子で約20年の熟成はかなり進んだ印象を。香りの中心がお醤油のようなものがはっきりと。熟成したものには当たり前の姿でしたが、マダムにはやや穏やかなスタイルだったようで。ムッシュはソムリエらしい愛で方を。
スタイルの共通項を感じさせるレバノンのミュザール。’89は予算的に断念しましたが’81で。失礼ながらも段違いの出来にやはり造り手の歴史を感じさせました。近い印象も無いではありませんが、歴然と当たりのエレガンスと余韻のふくよかさが。オールド・ヴィンテージの楽しみを世界中から探させてくれる中東の肥沃な産地レバノン、安定しない情勢でしょうがワインの造り手さんたちの安全とワインの生産を祈ります。
また、お二人には次男の誕生祝までお気を使わせました。

               Sommelier R.Imamura