Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

オーストラリア

考えられないほど寒さが厳しい状況の月曜日でした。店内も同様に寂しさが募りご常連さんのお越しが、ありがたく何とも・・・・・・・・・。
今宵はオーストラリアの熟成を。
・Pinot Noir’96 Grosset
ブルゴーニュピノ・ノワールは誰もが飲みたい素晴らしさが感じられるワインがたくさんありますが、ややクオリティとプライスのバランスにお得感は控えめではないでしょうか。大きな感動は確かに伝統的なワイン産地には付きまといますが、最近ではニュー・ワールドにも飲み頃を迎えつつある素晴らしいピノ・ノワールもございます。
私事ですが大学の卒業旅行で訪れた広大な大地を持つオーストラリアは、美しい街並みとグレート・バリア・リーフのさんご礁とシャーク・ウオッチングの恐怖が交錯するイメージで。
そんな事とは、関係がまったく無いくらいトップのワイナリーの品質には眼を見張るものも。このグロゼットも多種のぶどう品種を手掛けオーストラリアでもまだまだ成功例の比較的少ない繊細なブルゴーニュ・タッチのワインを作り上げております。
もう既に10年のインターヴァルを越えてきており、このワインを目隠しで出されると南半球のワインと答えることは難しいくらい、ラズベリーやイチジク、ドライ・ローズのニュアンスが次々に鼻腔をくすぐりとても官能的で。チャーミングに感じさせながらも、どこかしら熟成の奥ゆかしさが感じられ現実的なブルゴーニュに変わる狙いどころのような感じがいたしました。
少し在庫もありそうです、一度お試しいただければ幸いです。

              Sommelier R.Imamura