Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

White Star

年末を目前に控えた11月ですが、例年通り動きはゆっくりと進みながら。水曜日は何故かご同業者さんの来店が多く。
今宵は最近、時間があれば何度か伺いたいと思わせてくれるバーの方が。アルコール・ビジネスで同じ生業ながらも何となくスタンスの違いははっきりと感じられるソムリエとバー・テンダーさんなのですが。
こんな方は粋なもので、飲まれるワインもご自身たちだけではなく私の気分まで汲んでいただけて。
・White Star Moet & Chandon
シャンパーニュの代名詞”モエ・シャンドン”これからの季節はどちらさんでも頻繁に。今回は「今村さん何の気分?」と問われたので「私はいつでもシャンパーニュ」とのやり取りから。「飲んだことの無いものがいい、モエなどは敢て」とのことでしたので、そのまた敢てモエをお勧めしました。
正規輸入の無いこのホワイト・スターは先日のネクター・インペリアル同様、並行輸入の代物。プロフェッショナルの世界ではシャンパーニュの並行はご法度ですが、私が作成しているようなワイン・リストを考えるとその様なことにもいかないのが現実で。
今回のホワイト・スターは、情報が乏しく以前のテイスティングからのドライでせ柔らかい質感の味わいが第一印象でしたがそう言った辺りからも、おそらく世界で最も飲み込まれているインペリアルのバランスの良さに納得を。ただ、シャンパーニュはノン・ヴィンテージのクラスでは味はさることながらもイメージやスタイルも重要で。これからの時期ホワイト・スターなんてよろしくはなくて?
ですが、そんなことも含めてボランジェの素晴らしさは特筆かと。そういえば、今度公開予定の”007”ではボランジェは当然ながらもボンドがボルドーを注文するようで。サンテミリオンのシャトー・アンジェラス’82を。流石コネサー、’82とはシャトー・オーナーに映画監督が依頼をしたものらしいですがオーナーは最初は’90を勧められたそうです。それが’82をどうしてもと言う辺りが、このシリーズのらしさをあらわしております。

             Sommelier R.Imamura