Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Beaune 1er’53

全米最大のワイン販売サイトでのデータで、不況にもかかわらずワイン1本あたりの購入金額のアベレージで30ドルほどだそうです。ランキングでトップ100を出し、そこからでの集計のようですがやはり赤ワインの占める割合が高くアメリカでは変わらずカベルネ・ソーヴィニヨンが断トツ人気のようでピノ・ノワールを大きく引き離しているようです。
ちなみにトップ10の中にシャンパーニュのヴーヴ・クリコのイエロー・ラベルが唯一含まれていたことも興味深く。先日、僕も久しぶりに扱う機会がありましたので・・・・・。
で昨夜の完全にブルゴーニュの晩は
・Bourgogne Pinot Fin’76 Robert Arnoux
・Corotn’99 Louis Latour
・Vougeot Les Cras’92 L’Heritier Guyon
・Nuits Saint Georges Clos des Argillieres’79 Louis Jado
・Beaune 1er’53 Parent
そうだな、アメリカ人の方々とは日本人の顧客の皆さんは大いに嗜好は異なると思いますが概して僕のカウンターではグラス対応のゲストにはパワフル・ニューワールドを好まれる方が多いような。ボトルでより上質なものを望まれる方々は、ブルゴーニュがおそらく大半でボルドーでも幾分熟成感をご理解される方も。
まま、特にご常連さんにはこの傾向は顕著で。今宵も久々の顧客の方々がブルゴーニュを堪能され。
マダムを伴われてのお越しはかなり久しぶりで、年内であったことにも安堵を。名手ロベール・アルヌーのブルゴーニュ・ルージュのオールドは個人的にも初体験だったような?リコルクは為されておりましたが、最初はやや希薄な味わいに酸が感じさせておりましたがグラスの中で時と共に甘みが凝縮してくるあたりが’76のキャラクターもあって。
もう少しだけハーフでブルゴーニュを!となると流石に’90年代になってしまう。だから、グラン・クリュに目線を変えて。安心のルイ・ラトゥールのコルトンは優良年の’99の後押しも有りキャンディーのように芳醇で。
2か月程音沙汰も無く!そんなムッシュが久々に。常に月に4度くらいはお越しの方だけに、何か本当に失礼があったのでは?とびくびくしておりましたが・・・・・。
年に何度かのお越しのメイン・バンクの方々を伴われ、今宵の〆の極上を比較しながら。
’92からのスタートはヴージョのプルミエ、この辺りでも十分なくらいピュアな愛らしいブルゴーニュなのですがこれが前座なのです。
比較を促すようにジャドのニュイ・サン・ジョルジュのプルミエの’79で。’80年代との声もありましたが、僅かに’70年代に入っており少しづつひねた質感が時の重みを感じさせます。
〆は希少な’50年代を今宵は放出しました。コルクはぼろぼろでしたが、個人的にも驚くほど状態が素晴らしく活き活きとしながらも正にヴィンテージ・ワインの霊的な姿がこのパランにも。
造り手の印象は色々なパランですが、ボトルの形状も昔のものでこの時代の彼らのワインは今とは比べものにならないのかな?

                        Sommelier R.Imamura