Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

半分でもマルゴー

金曜日は流石に楽しませていただけるご常連の皆様が。最終は疲れきったマダムの苦しい状況を目の当たりにしましたが、何とか無事にホテルまでたどり着かれたと思われます。
・Chateau Margaux’64 Margaux
・Savigny Les Beaune Les Marconnet’82 Simon Bize
・Chateau Calon Segur’79 St Estephe
・Chateau Pontet Canet’87 Pauillac
・Lange Chardonnay’99 Roberto Voerzio
今宵も最後の2席に’82のマダムは。相変わらずのテンションでのムッシュはご予約時に前回お勧めしたマルゴーの稀少なハーフ・ボトルの’64を。’60年代の五大シャトーのハーフは中々見かけることもないものですがやや短めのコルクを使用しているだけに抜栓は心配も。ですが何のことは無く今宵はまだまだ集中でき’60年代とは思えないほどスムーズに。浸透具合もたっぷりでしたが何処かでリコルクが為されていたかもしれませんが。この時代のマルゴー特有の進みつつある香りは見て取れますが味わいは十分な甘みを残しオールド特有の複雑な香りは何とも言えない贅沢な半分サイズで。
2本目はやはり’82で。先日のヴォギュエで味を占めたブルゴーニュを。珍しいシモン・ビーズのサヴィニー、溶け込んではいるもののその酸は隠しようのないエリアの特徴かと。前回のミュジニーのほうが好きかな、とのコメントはもっともでしょう。
熟成したグラン・ヴァンには、新たなワインの世界感を与えてくれるだけの特別なものが有るのでは。いつものムッシュは今宵饒舌なマダムをお連れでしたが多彩なアロマを持ちほろ苦くも染み入るようなサンテステフの力強さに今宵は悩殺されておられたようで。
最も出席率の高いムッシュのお心使いには、いつもながら。今正に飲み頃の感の有る’87のグラン・ヴァン、後のグラスでのコルディアン・バージュ’94が硬く感じさせられるのも無理は無く。それにしてもメルシャンさんのマールを飲める酒豪はムッシュだけかと。
先日のルーチェ’95からの流れでのロベルト・ヴォエルツィオは、お買い得な1本でしょう。手に入らないガヤのシャルドネの面影も感じさせる濃密な熟成を見せてくれ纏わりつくかのような果実味に時間はゆくりすぎて。R