Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ワイン・ラヴァー

ああ、今一歩なのかな?楽しめるワインを扱わせて頂ける晩ではございましたが、ビジネスとまた私のエゴでゲストには伝わらない気持ちもまたございました。
・Blanc de Noir’04 Audrey et Christian Binner
・Roc de Cambes’95 Cotes de Bourg
・Fume Blanc’75 Robert Mondavi
・Moyston Claret’71 Seppelt
嬉しいことでお一人でのご常連さんは、早い時間に体が空かれるとお越しいただけるように。貸し切り状態でしたら、相変わらずの飲み会のようになってしまうのですが甘えさせていただき個人的にテイスティングさせていただきたいものを。ロゼの如く淡い色調で桜のように繊細な香りを放つ、アルザスの大好きな彼。流石に’04の段階では以前の’01などのようなひねた熟成香は無く、何処までもピュアで可憐な様子が。
若手と熟練されたプロの方の組み合わせに深夜の楽しい時間をすごさせていただき。ホテルの方のようでかなりのキャリアのムッシュからは、経験に裏打ちされるような姿も。ただ、漫画を読まれている辺りがまたある種の面白みを。そんな銘柄でしょうね、ロック・ド・カンブ’95は試されていなかったことは意外でしたが評価に値する味わいに宴は華やぎました。それにしてもあれぐらいのお年でも溌剌とされるお姿には刺激も。
面白いフランス人のムッシュとお祝いを兼ねた久しぶりのムッシュに、そう言えば’71だったなとお任せいただいた銘柄も当のご本人はモンダヴィの興味深い’75のフュメにてほぼ撃沈されており。結局、いつも通りのフランスのムッシュと二人する深夜の〆でした。お人を選びながらも熟成の下降線を辿るドライ・ソーヴィニヨン・ブランは、先日のシャルドネとはまた異なるコクの中に切れを備え。オーストラリアの貴重なヴィンテージは予想通りポートのように甘美で濃密。収斂さはほとんど感じられず、どこまでも甘くシガーへの誘惑を断ち切ることなど不可能な誘惑的な秘薬に。
週頭から大丈夫なのだろうか?そんな気にもさせられる今宵の酒宴で。

               Sommelier R.Imamura