Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

太陽がいっぱい’78

週末土曜日を振り返り。この日も予想通り前半は閑散と。そして中盤以降からのじわりじわりとお越しのゲストに0:00以降が止めを刺し、週末の荒れ模様は私に睡魔を。
・Calera Mills’96
・Antinori Solaia’78
・Perrier Jouet Belle Epoque’89 1,500ml
ジェンセンは在庫が無いものの、彼らのもうひとつの特別な畑からリリースされるミルズも’96でしたら中々熟成したニュアンスも楽しめ。ただ、この辺りの時間帯に3組のゲストが一気にお越しになられると対応にも斑が出てしまい。本音ではゆっくりとテイスティングを楽しみたいものの、お隣のゲストへのお開けするワインが鎮座されている姿に心はやる今宵のクライマックスが。
ソライア、イタリア人は本当に粋な名前をワインに銘打つものだなと感心させられる1本。トスカーナのスーパーな銘柄の代表選手でしょう、サシカイアが60年代後半からではありますがこちらはこの’78がファースト・ヴィンテージ。個人的には初の体験で、あるイタリアの三ツ星のリストランテのソムリエのコメントに五大シャトーの’78の全てと共に比較試飲をした際に最も輝いていたワインだったそうで。その期待を想像以上の素晴らしさで応えてくれ、正しくトスカーナの太陽の香りが。ボルドー特有のトリュフ香は無いもののフルーツのコンフィの魅惑的なアロマに全体が覆われ。甘くとろけるような味わいに思わずお代わりをお願いしてしまい。
珍しく4名様でのご利用でしたので足りられるはずも無く。やはりマグナムですか、これが私には止めになってしまい。アネモネの花をボトルにあしらうエミール・ガレの’89は幾分まだ早さもございますが、どうやら今宵のムッシュには少し溌剌さも必要のようで。柑橘系のアロマのアフターに見え隠れする鈴蘭の花やノワゼットなどの多彩なブケに今宵の陶酔状態は止めを。
日曜日の臨時の出張に、不穏な空気が流れる痛い時間帯でした。

             Sommelier R.Imamura