Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

しゅとう

週初めは相変わらずの苦戦に前半は西村さんと世間話に華が咲く時間帯になってしまいました。予想以上の暇さながらも、やっと日付が変わる頃よりいつものシェフがお越しに。基本ピノノワールのみの彼に、ブルゴーニュのグラス・ワインのリスト外からの抜栓が増えてしまい次の日のバイ・ザ・グラスのリストのバランスは幾分・・・・・・・。
さて、今宵のタイトルは”酒盗”ならぬ”手刀”で。ワインのあてのものなら良いのですが、めいっぱいに詰め込まれたワイン・セラーでは残念ながら私の不注意なブリッゲージが。セラーの奥で上のほうのボルドーを取り出す際には、地面に立てられたワインのボトルを避けて木箱の台に乗り手を伸ばしてグラン・ヴァンなどを持ち出します。この時、左肘がグラス・ワイン用に既に抜栓され中段に立てて置かれているボトルに当たってしまうことが。年に一度ぐらいは有る事なのですが、そのまま落下してしまうと。奥の地面にて澱下げが成されているアイテムは、ほとんどがブルゴーニュ・ニュイのものばかりで一応整理はされています。そのため被害が起きますと・・・・・・・・・・。
・Charmes Chambertin’96 Henri Rebourseau
意外な程綺麗に割れることもあるものです。ネックの部分からまるで手刀を振り下ろしたかのようにボトルは真っ二つに。グラン・クリュの’96と見たときは落胆は大きいものの、それ以上に恐れるアイテムが周辺にたくさん並んでいるのを見て妥協をする自分がおりました。
この日のゲストのシェフは、ラッキーにもこの破損が呼んだシャンベルタンの特級のグラス・ワインを最後に2杯飲み込まれ、家路に。当然なのですがガラスの破片はボトル内には無く。その上で網の付いたロートで濾しながらのデキャンタージュを施した上でのサーヴィスをご説明するセールスで。
超一級のドメーヌではございませんが、値ごろ感のあるアンリ・ルブルソーはヴィンテージの後押しを受けながら綺麗な熟成感を表現しており、伸びやかな果実味がとても印象的でクランベリーのコンフィのように口中を甘酸っぱい噛めるようなワインでした。
ちなみに隣に立っていたワインは、アントナン・ロデのシャルム・シャンベルタンの’67でした。こちらでしたら前向きに為れていたかは想像したくない。

             Sommelier R.Imamura