Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

そしてイケム

営業のスタイルを決めているのは、私ですが前半があまりにも弱すぎて。それでもシェフは一生懸命な状況になってしまうのが現実なのですが。実際今宵も本番は、22:00ごろからのスタートで。ワインに獲り付かれた顧客の皆様は、ある意味クレイジーです。そして今宵もヴィンテージ違いの甘美な貴腐が
・Beaune Theurons’85 Besancenot
・Clos de la Roche’80 Bouchard
・Chateau d’Yquem’90 Sauternes
随分ご無沙汰しておりました京都を代表するワイン・ラヴァーのドクターは、未だにムキムキの筋肉美を見せつけられながらも柔らかい物腰に、どこか和まされます。高騰するブルゴーニュの中より、まさしくコスト・パフォーマンスに優れたブサンスノ。珍しくノン・リコルクで予想以上にまとまりのある熟成感が出ており、やや格下のドメーヌに見られる酸味の際立ちが無く円みを帯びたマッチョな酒質に飼い犬ではないですが、ワインも飲まれる方のイメージが重なってくるもので。
今宵のブルゴーニュの彼女は、二日酔いのようで。1本で終わられましたが偶には穏やかな晩もよろしいでしょう。難しい時代のブシャールではありますがモレイの特級畑は、ヴィンテージの後押しを受けてらしさが出ており。ほうじ茶のアロマを放ちながらも、活き活きとしたザクロのフレッシュ感も持ち合わせた意外な一面も。
連日のイケムは今宵は’90にて。ヴィンテージはパーカーさんの本で確認を取られて決められましたが98点+と言う素晴らしい評価は、伊達ではございません。昨夜の’81には無いよりスケールの大ぶりなメープル・シロップの塊は、良き理解者には最後の晩餐にも匹敵する極上の。この方のお持込の貴腐ワインが比較対象に出されましたが、同じ土俵に立たせてしまうには酷でした。ですが、お連れの23歳の女の子は甘すぎる!とのことで赤ワインをグラスで飲まれていました・・・・・・・・。結果、ムッシュと私で”そうでしょう、そうでしょう”と飲み干させていただきました。嗜好品の好みは全てご自身が答えなのですから。
それにしても、ワインが着実に無くなって行く。

              Sommelier R.Imamura