Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

イヴ

24日のクリスマス・イヴは日曜日と言う日割りが、はっきりと出てしまい営業努力の足りなさが顕著に。
さすがに前半18:00からのご予約は、満席にて昨夜はとてもとても上質な気持ちよいお客様ばかりでイヴらしからぬ、落ち着いた雰囲気に。
この日も意味あるワインが少しだけ
・Chateau Calon Segur’66 St Estephe
・Chateau Latour’86 Pauillac
・Clos St Denis’83 Louis Latour
昨年に続いてイヴのご利用のご常連さんは、今年はお任せいただけ。昨年はラフィット’85だったような記憶が。この方’66ヴィンテージのお生まれで。以前体調不良にも関わらず、偉大なマルゴー’66を開けてしまわれました。正直あまり感触は良くなかったようで。日が悪かった印象です。出来ればリベンジを果たしたかったムッシュに、ベタではございますがハート・ラベルの’66を幾分ディスカウントではございましたが・・・・・。
コルクがギリギリで首の皮一枚が残る感じの抜栓になりましたが、なんとかハート・ブレイクには成らない状態で。味わいはどうやら今回の三級格付けのセギュールの方がイヴの勢いも相乗効果か随分。甘みがすれすれの均整美を描いておりました。セギュール候が”誰よりも君を・・・・”と述べた理由を最も感じさせてくれた今宵。
お持込のラトゥールは’86。本音ではまだまだ早い。テイスティングを終えられたムッシュは認めざる負えない硬さに「ほんまやな」と素直な表現を。ただ、出来が良すぎる’86は持てるポテンシャルをしっかりと十分に。次第に甘いリキュールの部分を醸し出しながらもまだまだ威厳を誇示し続けて。
最終はブルゴーニュにて、官能美を堪能されました。’83のクロ・サン・ドニはボーヌに本拠をおくルイ・ラトゥールらしくやや繊細さよりも膨らみが大ぶりなワインですがラトゥールの後には、持ち味を発揮するもので。
こちらの方にはわざわざ自宅まで巨大なクリスマス・ケーキを青龍にプレゼントしていただいたことのお礼をこの場を借りて。
以上がイヴの良きところでした。中盤以降は予想以上に寂しきイヴでしたがこんな日ぐらいは二人っきりのシュチュエーションが選ばれるのでしょう。

             Sommelier R.Imamura