Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ひょんなことから

今一歩足りなかった感じの今宵でしたが、やはりブルゴーニュの印象が。
ひょんなことから同い年ということが発覚したゲストでしたが、初来店にも関わらずお勧めしてしまいました。
・Gevrey Chambertin Estounel St Jacques’73 Henri Esmonin
お近くのワイン屋さんからご紹介いただいた福島からの学会に参加されていたドクターは、本日の学会で何故か偉大な貴腐ワインを楽しまれてこられたようです。
シャトー・ディケム’86の6リットルが2本準備されていたようで単純に考えてもかなりの金額が投資されていたことも想像出来ます。それにしてもどなたがそんなコレクションをお持ちだったのでしょう?
そんな彼らは、やはりピノ・ノワールを愛でられ。グラスでカリフォルニアから徐々にブルゴーニュの偉大なヴィンテージまで試されながらも、カウンター・バックの空き瓶コレクションからムートンの’73マグナムでお互いの生まれ年が確認されお互い勢いも合わせてブルゴーニュ’73が。
かつての父親の名が関されたエスモナンは、前回の一本は酸が刺す感じが否めなかったものの今回のボトルは、予想以上に落ち着きがあり素晴らしい甘みの膨らみが。何とも偶然の今宵の出会いはきっとワインの神様にも祝福されていたのでしょう。
それから、もう一組のムッシュも男性お二人で
・Chambolle Musigny Les Amoureuses’91 M.Hudelot
恋人たちを男性のみで楽しまれるのも如何と、ご自身たちもおっしゃられながらもブルゴーニュの甘美な誘惑からは逃れられない現実が。やっと熟成感が出始めジャムのような噛み締めるほどの肉感に’91の隠れたポテンシャルが見え隠れし。こちらのムッシュは、いつもお連れの祇園のお姉さんが今月お誕生日を控えておられどうやら王様をオーダーされておられるようです。’98でジャスト¥100万らしく、凄いなーと思わずには、いられませんでした。
それにしても、最近のブルゴーニュ(D.R.C)のプライスの高騰が激しくもう今後は、仕入れすら難しくなってくるでしょう。原価が私のリストのプライスを上回る稀少なワインのオファーに頭が痛いです。
今年はコンティを4本扱えましたが、来年はもう過去の夢のような状況が想像される気がいたします。 Sommelier R.Imamura