Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Clos de Tart’85

2日の水曜日は、昨日の挽回に余りある素晴らしき結果に。反省点も大いにあったものの、この日は1本のブルゴーニュに身も心も奪われた、そんな日で。
・Clos de Tart’85 Mommessin
1141年に畑ができ当時は、ノートル・ダム・ド・タール修道院の所有でしたが
1932年よりモメサン社がクロ・ドゥ・タールのために創設したドメーヌ。
ヴィンテージ’99よりかつての鬱憤をはらす特級のポテンシャルをまざまざと見せつけたこのワインは、これまでソムリエ、ワインジャーナリストなどの賛否両論
の評価の定まらないワインでした。私自身は、とても好きな1本でワインリストにも現在’99’98’95’94’93’90’88そして’85がございます。
ただ、本日のこの’85だけはどうやら別格のようで、どの資料に目を通しても最上の評価が与えられており個人的にも試してみたいという征服にすら似た感情も。
少し意外な方からの、ご注文だったのですが以前{最も興味あるワインは?}との
質問にこのクロ・ドゥ・タール’85とお答えした経緯もあったため、どうやら昨日デジャブのように枕元にエチケットにデザインされる天使が舞い降りたようで・・・・。ブルゴーニュ特有のオレンジがかった色合いからは、ミネラルの香り
が強くグリオットなどの果実香が中心でアニマルや濡れたウール、枯葉系の香りが
ひろがり、なによりも余韻の中に生まれる黒砂糖のような濃密でエロティックな甘味は、こいつだけは違うんだ、と思わずにはいられない崇高な次元のものでした。
ちなみに、このクロ・ドゥ・タール’85 フルボトルは無くなりましたが、1500mlのマグナムボトルは1本ございます。少々お高くなりますが、この年末特別な集まりにいかがでしょうか・・・・・・・・・。

Sommelier R.Imamura