Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

オフ・ヴィンテージとは?

29日の火曜日はビストロ、ワインバーと一度にご利用頂く、祈祷しの方・・・。
今宵も、面白いセレクトを。
・Clos de Tart’95 Mommessin
・Chateau Mouton Rothschild’72
クロ・ドゥ・タールは、ここのところ頻繁にオーダーされる銘柄。ヴィンテージが
充実していた、この特級畑もこれにより大夫「歯抜け」の状態に。やっと10年の
時を経て丸みを帯びつつも、まだまだピノ・ノワールにしては内気な印象で骨太の
将来を約束されるワイン。
それから、問題のこのワイン「ムートン’72」ソムリエ寺林は、難しいヴィンテージだということはお伝え済みで。後はもう何も言わずにお持ちしました。あの方
が言われるのなら、何かあるのだろうと。とはいえ、ヴィンテージ’72は以前に
コスデストゥルネルとムートンの2級のトップ2シャトーを同時に、お開けしたことがございますが、どちらも決して喜ばしい状態ではなく、短期決戦の印象が。そんなことなど、どこ吹く風といった感のご夫婦は、やはり前向きで「これは、これ」とクロ・ドゥ・タールを後回しにされながら、「おいしいじゃない!ゆっくり
楽しめる1本だよ。」とのことでした。比較的、幅広くワインを飲み込まれる方なので、ある意味うれしかったです。らしさは、あるもののこういったリスクをも伴うヴィンテージは、なかなかポジティブな部分だけのコメントは難しいもので、若干弱気な自分も見え隠れし。ともあれ、ワインバーでアップマンのマグナム50と言う2005年産の太めのシガーを燻らせるムッシュは、とても満足そうでした。
(オフ・ヴィンテージとは、時と場合によっては人の心の中にあるものでは?)

Sommelier R.Imamura