Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今宵も極上

IPadのワインリスト使用のニュースで、本日も微妙なコメントが。確かに繁盛店での繁忙期にはソムリエの手助けにもなり、場合によってはソムリエの人件費のカットが。また、ゲストの側も緊張感のあるワインのオーダーからの解放や安価なボトルの注文時にも気が楽な点などが指摘されておりました。最終的には、ソムリエの能力で特殊知識や技術が高くないとこの職業としても生き残れないと。
もちろんこのコメントには、飲む慣れた顧客にはソムリエとの会話なども大きな目的で一概には言えないとも。どうなんだろう?将来的にはコストの削減にもなるかもしれないけれど。
過去に遡るのが、僕の仕事の中心とも思う部分もありますが。やはり進歩も問われるのでしょう。パソコン恐怖症からの脱出も確かに数年前ですから。
で昨夜の極上のワインは
・Puligny Montrachet Les Pucelles’96 Paul Pernot
・Mazis Chambertin’96 Bernard Dugat−Py
・Chassagne Montrachet’83 Jean Moreteaux
・Veuve Clicquot Ponsardin Carte Or’79
後半に何時ものマダムにオルトの谷村シェフがまたまた偶然にも。でこれまた吸い寄せられるように何時ものムッシュがお二人で。
通好みのドメーヌと言うと失礼だろうか?いぶし銀のポール・ペルノのピュセル、未だ若いが芳醇なとろみの中に凛とした酸が。
これはお預かりの希少なデュガ・ピ、お恥ずかしながら彼のグラン・クリュは初体験かも?今やルロワ、DRCに次ぐ評価は価格の高騰もやや理解から逸脱で。やはりこれもまだ、ただ今までの中でもっともしなやかさを表現し将来性と評価が理解出来うるマジ。
これはお買い得だった!そんなシャサーニュの白の熟成。正直、今回の入荷分で存じていないドメーヌに手を出しており。ブルゴーニュはドメーヌありきで、そんな概念をまま色々です。確かに余韻は浅はかな点もありますが、先の2本にはない熟成香とモカのニュアンスは好みで。
で〆はクリコの’79を。谷村くんにはパスタと鴨を調理してもらい、その味わいの差と僕の調理技術と比較されるのも何とも言い難いですが。流石に絶品で。
でも、やはり僕はワインありきかと。
Sommelier R.Imamura