Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

消失したシャトー

前半から意外な形でのご常連さんの動きに、途中からは息切れが。美味しく飲ませていただけたので贅沢な話なのですが、ここで無理はいつもの体調を崩してしまう原因で。
・Chateauneuf du Pape'98 Grand Tinel
・Chateau Certin Giraud’73 Pomerol
前半からのお食事を楽しまれるゲストには、幾分申し訳無かったのですが年に数回の海外からお越しのムッシュのシガーは一応了解が得られて。カウンターとテーブルの端同士でしたのでまだ幾分は。それにしても、妊婦さんの対応にはきっかけが苦慮する瞬間も。寒さが感じられる時期ですし、8ヶ月とは後半お話出来ましたがそれほどお腹が大きく見えない方には、気を使いながらも中々言い出せないもので。もし、勘違いをしていたら気まずい状況を作り出してしまいますので・・・・・。まあ、事無きでしたが。
さて、後半の男性陣は上手に上質なローヌを見つけられ。華やかさがやや欠けるメンバーの場合は、この辺りのお利口な1本を見つけられるのは常套手段では。予想以上に綺麗な熟成を経ており、愛らしく微笑むエチケットの教皇のように幾分チャーミングな姿も見て取れ。結果的にはこのぐらいのヴィンテージであれば、無理をされそうになっていたボーカステルよりも飲み頃感が正しく。その後にクレール・ミロン’97に於いても流れでも素敵な深夜の宴だったのでは。
珍しくお一人で、祇園街を歩かれればおそらくお姉さん方がほおってはおかない存在のムッシュですが今宵は。同い年と言う事もあり、何処と無く気の合う感じですかいつもながら随分甘えさせていただいてしまい。いつもよりは少し穏やかなワインではありますが、このセルタン・ジローは現在では生産が終了してしまい。あのペトリュースのムエックスに畑を買収され現在ではオザンナと名を変えて新たなステージで世に出されており。中々通好みのシャトーの印象があったこのシャトーもそう言った意味では稀少な1本で。個人的にも1本残しておりますが’73はやはり彼のような方にお開けするのも意味深く。ネガティブなヴィンテージながら意外にしっかりと果実味を残しながらメルローらしくふくよかで滑らかなスタイル。ボルドーでも個人的にはこれくらいこなれたスタイルだとホッとします。
      Sommelier R.Imamura