Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

同士達

二月の泥沼に嵌っておりますが、もうひとつの辛抱です。昨夜は少しがっかりしながらも”ぶどうの蔵”を巣立っていった嘗ての同士の活躍に気分新たにされました。
私の体制になってから、数人のスタッフが色々な事情で卒業していきました。実際に一名を除いては皆円満に後を濁さない、綺麗な退社になっているのですが皆この過酷な飲食業界でがんばっているようです。
今宵のゲストもそんな一人が働かせてもらうレストランさんからのご紹介で。こちらは東山の京都でも繁忙店のひとつで東京など遠方からもゲストが。
本日は随分飲まれたようで、4名様で素晴らしいワインの数々を。私共ではグラスでとおっしゃられたのですが、こちらから伺わなくともゲストより「既にボランジェ’90にヴォギュエのボンヌ・マール’86、グリュオ・ラローズ’89、ガヤの’67、ヴーヴレを飲んできた」とのことでした。
それで4名のうちお一人はもう飲めない、二人は1杯のグラス・ワインを分けて、そんな状況でなにかお勧めしてくれないか?とのことでした。
うーん、凄いの飲んで来てるなー、と言うのが本音でしたがこのあとにグラスでお勧めとはひょっとしてこの方達はもう理性を失われているのだろうか?と考えたものの”いかん、いかんこちらが理性を失ってどうする”と心にブレーキをかけた瞬間でした。
何となく嘗ての部下に今宵はステージの違いを見せつけられたような感じでしたが、気心知れた人間が素晴らしい仕事をこなしている事に賞賛も与えてあげたい気持ちも同時に持ちました。
非常に多くのソムリエが毎年生まれております。ニュー・カマーは次々と。私も経験相応に成長して行かなければ・・・・・・・・・・・・。
ちなみにこちらのゲストにはポートかマールをお勧めしたのですが、結局ブルゴーニュの若い赤ワインを。ソムリエが考えているほどお客様は、これでなければ!と言うこだわりは無い場合もございます。

              Sommelier R.Imamura