Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

貸し切り

木曜日は貸切の前半でしたが、お断りしてしまったゲストには申し訳ございませんでした。
さて、今回の貸し切りはペトリュースのムッシュが会社の幹部クラスの方々にワインの素晴らしさを伝えるがために。ムートンもお好みの彼が、好ましいヴィンテージに拘られたためワイン・リストは
・Bollinger Special Cuvee
・Aile d’Argent’02
・Mouton Cadet’05
・Le Petit Mouton’04
・Chateau Mouton Rothschild’88
・Chateau Coutet’61 Sauterne
ボランジェ以外はムートン所有のもののみに構成できました。ソムリエの認定試験以来のムートン・カデの抜栓でしたが流石に良く出来たワインと言う印象が。’88はまだまだ若いのは当たり前でしたがこの流れでしたら小さいムートンのクオリティが引き立ちながらも、やはり偉大なヴィンテージとグラン・ヴァンの力を認めざる負えない極上を。
個人的には鉄の香りを放ちながらも甘美なクーテ’61が好みで。
しかしこれだけのワインでは終わられないのが彼のすごさで。
・La Tache’75 Domaine de La Romanee Conte
久しぶりのラターシュでした。やはり素晴らしいの一言。難しいヴィンテージの’75とて彼らは期待を裏切らない。ボルドーとは比較にならないブランディーのような淡くオレンジに輝く色調は、皆様に驚きと熟成のすべを遺憾なく発揮してくれ。伸びやかに繊細な甘い優美な液体は、多くの方の理解を得られました。運よく他でご相伴されたホテルさんのシェフには受け入れられませんでしたが、これも嗜好品の定めで。
今宵は最終にもう一本、DNAの遺伝を強く感じさせるブルゴーニュの彼女でしたが
・Vosne Romanee Le Suchot’72 Robert Arnoux
これまたオフと言われるヴィンテージ。正直余韻に伸びが引きずられないのですが、ややひねながらも熟成香を帯びながら偉大なヴォーヌ・ロマネの地形図が頭に浮かぶ中々ノスタルジックなワイン。彼のリコルクされたこのクラスは安心感が。オフでも別の意味で愛でることが出来る方には楽しきワインはたくさんございます。

               Sommelier R.Imamura