Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

暇疲れ

そろそろお盆も空けておられるところも、ちらほらと見受けられますが今宵は昨夜に引き続きかなりの状況に。
いつも、忙しい日にお越しになられるご常連さんのお相手が出来たことくらいが救いでしたが京都のゴッド・ハンドからの意外な告白にそんな関係だったんだと妙にしんみりと・・・・・・・・。
お人の事ですので、少しだけ。カリフォルニアのピノ・ノワールの豊満さとリーデル社の鋭角なフォルムのエクストリーム・シリーズのグラスを大のお気に入りにされる、私からしたら年のころではお爺ちゃんにあたるくらいのドクターはいつもスレンダーなご婦人をエスコートされ。
このマダム、お年の割りといったらとても失礼なのですがしっかりめのメークにやや強めのパフュームを。幾分気になっていたのが、目の辺りの傷跡が少し痛々しく。
どうも、このゴッド・ハンドと言われるドクターの30年ほど前のミスがあられたようで、まつげのトラブルをぼそりと告げられました。いつもはとても気さくなムッシュなだけに、反応に考えさせられるものが。
ですが、真意は解かりませんがマダムの何のことの無い穏やかな切り返しに救われた感がございます。
カウンター商売と言うものは、ワイン同様いつまでも奥の深さに毎日が勉強にも。
そして今宵のワインは
・Savagnin’04 Jean Marc Brigno
ジュラというマイナー・エリアで産出されるこの白ワインは、先日も京都の右に出るものがいない和の料理人さんに「ぼくはこのワインを評価しない」と言われてしまったもの。それもそのはず、強制的に酸化を促す特殊な製法により独特なシェリーのようなアロマを放ち、次第にクルミやアミガサタケなどの複雑なブケを妖艶に漂わせるエキゾチックなもの。
まだ、若さが目立つヴィンテージなだけに不思議な印象を与えますが先の料理人さんもグラスを変えてデキャンタージュされたこのワインには改められたコメントをされていましたが・・・・・・・・・。
同業者のかたには、反応を含めてお顔色を伺う私は少し意地悪かもしれません。

               Sommelier R.Imamura