Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

穏やかながら

今日はもうゆっくりしたい。そんな気持ちがございましたが、どうも体調は良好で。それでも、上手いこと出来ております。暇でした。ただ、心地良くご常連さんが数組、良いタイミングでお越しになられたことは個人的にはお店の雰囲気としては上質で。
・Chateau Ponte Canet’82 Pauillac
・Jacques Beaufort ’88
久しぶりながらも律儀なムッシュに、いつもお人柄を感じます。ただ、幾分お気の強いマダムに反応を躊躇ってしまう辺りは個人的には、まだまだ未熟な部分が。
それでも、今宵もボルドーの偉大なヴィンテージを。ポンテ・カネはポイヤック村のお買い得なシャトーのひとつ。高騰するボルドーの’82は留まるところを知りませんが、まだ何とかこのシャトーは現実的に意味がある価格と味わいに。確かにランシュ・バージュなんかに比べてしまうと味わいの密度とサイズに穏やかさは否めませんが、バランスのとれた幾分スタイリッシュで緻密さが持ち味かと。
今宵は一口もワイン・グラスへ運ばれなかったマダムは、ヌーヴォー解禁日にはまた違う姿をお見せいただけると信じて。
毎晩のようにドクターをお相手させていただいておりますが、今宵のドクターは個人的にも信頼させていただける方の中でも数少ないお一人。世間知らずだったのですが、世界一高価な液体はワインではなかったのですね。認可されているお薬で幾つかはロマネ・コンティを上回るものが有ったとは。他愛も無いお話ですが、興味深いです。ただ、お薬には保険が適用されるものですがワインには・・・・・・。
シャンパーニュとシガーを今宵の〆だったと思われますが、ジャック・ボーフォールの’88はトロリとした甘さまではまだ熟成が足りませんでしたが、これまた華の無い男3人で(わたし込み)飲むには十分でしょう。やや、甘めのフィノ・シェリーをかなり上質に仕上げた感じの1本は、弱りきった私の肝臓には秘薬でありました。
先生には来年のご自宅用ワインを、これから少しずつ調達しておきます。

               Sommelier R.Imamura