Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

中々ハードな今宵

今宵8月のスタートは、上々の出来ではございましたが後半が辛く。帰られない祇園のお姉さんに流石に本日は睡魔に襲われ。
本日は、17:00からいつもより少し早めのスタートでした。お近くのクラブさんの男性スタッフの皆様に赤ワインのサーヴィス講習を。中々ご苦労もあられるようで、クラブさんでもゲストからの厳しいご注文に苦慮されているようで。特にソムリエ・ナイフを使用しての抜栓が難関のようで、昔の自分を見ているようで。ですが、初めは良くある”やる気の無い高校生”のようだった皆さんも理攻めの説明に意外にも30分後には質問の嵐を。
私もそうでしたが、周りに疑問を解決してくれる先輩がたや同じ失敗を経験した先人がいれば比較的解決は早いもので。
次回はシャンパーニュのサーヴィスについての講習を予定しており。私のような未熟な者が先生になるのは、申し訳無いのですがある意味とても貴重な経験をさせていただき。
そんな今宵のワインは、後半にフランスの偉大なグラン・ヴァンが
・Chateau Lynch Bages’87 Pauillac
・Chateau Pichon Laland’81 Pauillac
・Gevrey Chambertin’76 Jean Louis Trapet
ご夫婦らしさも板についてこられたご常連さんは、ボルドーのセレクトはいいところを付いてこられました。三年連続のグレート・ヴィンテージが後に続いた為、陰に隠れた存在のヴィンテージ’87。ですが、”倹約家のラトゥール”と言われるランシュ・バージュはそれはもう!収斂のあるタンニンはのこるものの、まろやかに拡がる濃厚なカシスのリキュールはこのヴィンテージの成功例のひとつでは。
ご兄弟で分かち合われるワインは、妹さんのヴィンテージ’81。伯爵婦人の名を持つラランドは、ストーリーとしてはこれ異常なく。甘く甘く、角の取れたチェリー・ブランディーは彼女の涙を誘う1本になりました。ご常連のムッシュからは、あまり想像し難い兄弟愛を垣間見ることに。
ブルゴーニュの彼女は、昨日の私がサーヴィスしたロマネ・コンティにも対抗しうるアンリ・ジャイエの’85を先ごろ楽しまれたようで。私共では今回は、お好みのトラペを。硬いヴィンテージ’76は、後半にやっと笑顔も。それにしても、30年の時を経て未だに溌剌とした酸を持つ村名ワインの力強さに驚かされ。R