Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

完全or不完全

昨日の試飲会にて印象的だったことが1つ。チリのトップワイン{ドムス アウレア}を造るケブラダ デ マクールの醸造責任者は’03ヴィンテージよりフランス人の方に変わったようですが彼が面白いことを。ドムスといえばニューワールド
カベルネを代表するような感もある個性あふれる1本で、ミント、レモンバームユーカリなど品種の特徴をもティピィカルに表現する、パワフル フルボディ
なもので。私のリストにも常に存在し、約5年前初めてテイスティングした、ファーストヴィンテージの’97はまるで凝固した血液をも想像される力強いワインでした。とはいえ、世代交代によって良くも悪くも、色々言われるもので良い意味で
エレガント、逆に少しこじんまりとしたのでは?との問いに若干30歳の彼はフランス人らしく{2003のドムスもかつてのドムスも、作り方は一切変わっていません}とのこと。そして{完全というものはあり得なく、これはヴィンテージの特徴で、例えば1945年の前世紀最も偉大なボルドーも完璧なプロのワイン職人ではなく彼等の奥様などの女性が知識、テクニック、経験等は不完全ながらも60年
を経た未だにパーフェクトなワインへと導いたと。}確かにこの時期は男性はみな
戦争にかり出され、また確かに’45ヴィンテージには素晴らしいものが、たった
1度の経験ですが・・・・・。世界の大御所ジェフリーは、苦笑しながらも目指せるので有れば完全を といっておりましたが、日々この彼と次元は違うものの同じ
ようなシュチュエーションを過ごしている私にとっては、これからもこれまで以上に気になる存在であり続けるでしょう。

Sommelier R.Imamura