Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

偉大な’87を2本

本日のお昼間は久々にトライアンフのエンジンを。小さな不具合でガソリン・タンクとフレームを繋ぐボルトが2本欠落していることで。ガムテープで応急処置して流す形になりましたが、だいぶお天気も爽やかな季節になりつつ。ワインも美味しく感じられる季節も到来かな。
で昨夜の9月の救世主現ると言った感じの晩で
・Chevalier Montrachet Les Domoiselles’87 Louis Jado
・La Tache’87 Domaine de la Romanee Conti
今夜もか・・・・。そんな難しい展開の晩ではありましたが、深夜に久々のドクターのお越しは苦しむ9月に光を与えてくれることに。
今宵、伴われて来たお姉さんは’87産まれのマダム。”こんな若いヴィンテージはないか?”との問ではありましたが’87は若いなりにもそこそこ揃うヴィンテージで。
選択肢に掲げられたボトルは他にシャトー・オーブリオンにデュジャックのエシェゾーも。結果的には赤白の2本に合わせて間にクリュッグを口直しとも言いますか。ですが、このクリュッグは結果的にはサーヴィスさせていただくことに。
ジャドのシュヴァリエのドモワゼルは、エチケットは随分どす黒くなってしまう状態ながらも中身は流石の上質なとろとろのシャルドネ。お嬢さんと言う名とは裏腹に豊満な果実の味わいはモンラッシェそのもの。
ドクターにとってはロシアン・ルーレットのようなものかもしれませんが、最終決定はブルゴーニュの2本に限定でママさんがなされるのも常で。有難い形での売上に貢献していただくような展開ですが、この’87とて中々次は手に入りにくい逸品。手持ちは後は’73’82’86になりますが、またもう1本くらいは仕入れておきたいものです。
丸紅食料さんの裏張りが貼られたこのボトルは、抜栓するコルクもほぼ完璧。ただ、それだけにまだまだ余韻の酸とタンニンはやや硬さも。まま、それでもご相伴に預かられた同い年の運の良いソムリエ試験1次通過の同業者の方曰く”今までの中でも5本の指に入る1本”だそうで。もちろん、そう言わせしめるロマネ・コンティの腕白な弟とは上手く言ったもので。

                 Sommelier R.imamura