Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

日の名残り

本日はご依頼のワインボトルの額装の打ち合わせに。まあ、計8本の幾分多目の本数だけにお並べする順番も中々ナイーヴで。
ましてやロマネ・コンティを含むDRCを3本でこれが依頼主の方のヴィンテージ’70で。で奥様のヴィンテージ’76がボルドー数本とこの中ではやや見劣りするヴォーヌ・ロマネが1本。そしてペトリュースの’47と’76が含まれパズルのようなレイアウトに妥協策を見出すしかありませんでしたが・・・・。
私のカウンターバックのあのロマネ・コンティのワイン会のボトルが入れられた額装と同じくのもので、我ながら素敵な趣向かと思われますが。
さて、昨夜は”にっぱち”の恐怖を思いっきり感じさせていただきました。ワイン業者さんから届く請求書の額に一段と慄かされる、悩ましさに。ですのでDVD鑑賞をまたもや。
今宵はアンソニー・ホプキンス主演の”日の名残り”です。イギリスの名家に使える執事の物語で、この貴族の館で繰り広げられる第二次世界大戦後の政治的な会談により身の破滅へと進む主人と。そこで供に働く女性とのロマンスが絡み合う回想形式のドラマ。ワインのシーンの最大の山場は彼に魅かれながらも仕事一筋の彼を振り向かせる為に他の男性との結婚を告げた彼女に。ホプキンスが同様し仕事終わりの極上のヴィンテージ・ポート、確か1924のダウのものだったような?彼らしくもなく手を滑らせて割ってしまうそんなシーンはイギリス貴族の本物のセラーを撮影に持ちいたような興味深いシーンで。
全編にまあサービスの仕事に携わるものの強い奉仕の精神が漂う印象ですが、テーブルセッティングのシルバーやグラスを磨きこむシーンなどはレストランでの仕事を思い出させます。シュチュエーションは大きく異なりますが、例えばフルコースでの団体様での貸切の晩などで気持ち通じる顧客の方のご利用などでしたらそれはそれは心を込めて。
残念ながら最近はそんな機会もほとんどございませんが、何かそうだなそんな自分にも酔ってしまうような若かりし頃のひとつの思いでもございます。
 
     Sommelier R.Imamura