Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

イタリアも

何とか何とか日々極上のワインを飲み込ませていただきながらの毎晩かと。昨夜も同郷の芸大の教授さんの再度のご来店に楽しませていただきゆっくりと流れる晩だったのでは。
・Gevrey Chambertin Vieilles Vignes’92 Jean Louis Trapet
・Chateau Talbot’93 St Julien
・Brunello di Montalchino Pian delle Vigne’01 Antinori
・Taurasi Riserva Radici’97 Mastroberardino
今宵のドクターは、少しお早目の時間帯に。柔らかいワインからのスタートでしたが、個人的に大好きなジャン・ルイの一段とやや弱く仕上がったヴィンテージの’92を。熟成とヴィエイユ・ヴィーニュのキュヴェと言うこともあり、そこまで深く考えられておられなければ幾分ライトな飲み口なのでしょう。相変わらずの飲みっぷりに感じられ。後半の優雅な余韻の層が幾重にも重なりあうブルゴーニュの存在感が美しく。
タルボの’93。以前は扱い易く、近しい存在のグラン・ヴァンと言う感じで記憶に。今回はそれでもほんの少しの価格の上昇で抑えられた仕入れに変わらない面影を確かめるべくテイスティングのような気持ちも。オールド・ヴィンテージと言うか数十年の熟成を経たものに感じられるトリュフの香りなどは希薄ながらもサンジュリアンらしいしなやかでバランスの良い伸びやかな味わいにまた帰ってきたような感覚も。たったの6本ながらも何人かお好きな方がおられたような・・・。
今宵もイタリアで〆られました。数年に一度ながらもお越しの時は複数回のご利用にしっかりと刻み込まれます。
ブレンド疑惑でゆれたアンティノリのブルネロ。あっても不思議ではないな?と思いながらも晴れた疑惑にモラルと秩序の硬さは当然でしょう、トップの造り手のひとつですし。デキャンタージュでより骨格を整える骨太なエレガンス。
アリアニコも熟成させると綺麗に纏まるものかと。’97のリゼルバと考えただけでイタリア好きは欲するものかもしれませんがやはりこのエリアの先駆者は十分な。若い頃はやや粗野な味わいにも感じられますがこちらもフランスのもの同様に熟成の時の流れが為せるものなのでしょう。大切な営みのひとつかと。またのお越しを。 Sommelier R