Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今年も王様を

先週末土曜日を振り返り。今年も王様を扱わせていただく光栄に。また、それにも負けないくらいの素敵な時間も。
・Romanee Conti’70 Domaine de la Romanee Conti
・Chateauneuf De Pape’85 Chateau de Beaucastel
金曜の疲労感を隠せずに前半から寂しいながらもゲストのお越しが。20:00ごろの急な展開に今年もソムリエ冥利に。一時間もお持ちではないのに昨年もお抜きになられたムッシュは、ヴィンテージの’70のコンティを。一時は東京に送って欲しいとの要望もございましたが、考えも変わられたようで。出来れば私が仕入れたもので、このクラスと言うか特別なワインは見届けさせていただければ、との思いも大きく。もちろんテイスティングもエキサイティングですし、ソムリエ冥利にも。自分自身は何も変わらないのに何故か大きな気持ちに為ってしまうのは、まだまだ若輩ものなのでしょうか?
何れにしても今回の’70は、残念ながらコルクがボロボロに。ただ、前回のエシェゾー’70とはもう比較に為らないほど。素晴らしい芳香をピノノワールと言う何とも不思議な軽やかに感じさせながらも奥深く、40年の時が見え初めているのに未だに果実の華やぎを失わない極上の。
何に於いてもこちらのムッシュには、感謝の気持ちで。やはり、経験とはこのクラスでは中々自分だけの力では。後はご入金をお待ちする次第です。
澱だらけのグラスをひとつ、この後のご常連さんにと残しておきましたが。失礼ながら最初にお渡しした方は、私の甘い部分でした。ネガティブなご意見とグラスに沈んだ澱もグルグルとスワリングされ・・・・・・。
その後に、これぞの方がお越しで。やはり王様に触れることへの感謝の気持ちを忘れられず、そしてそれに違わぬ素晴らしいワインを。
もうひとつの私好みの特別なローヌから極上の熟成したボーカステルを。最終は何となくしんみりとしてしまうお話もございましたが、このブルゴーニュ・タッチながらもまた後半の余韻のムスクの余韻が個性的なローヌを表現しており。お付き合いが少しづつ長く為っていき失礼がない程度にお互いの心の部分まで入りかけるような、ある種不思議な関係もまたありがたい限りです。

               Sommelier R.Imamura