Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今宵も

連日のカウンターにお掛けのゲストのお顔ぶれがやはり男性陣がほとんどで。昨夜は流石に全てとまでは行きませんでしたが、9割がたは紳士の皆様で。
・Chateau Gruaud Larose’93 St Julien
・Engelgarten’99 Marcel Deiss
ほぼ唯一に近い女性のご注文が、ボルドーで。ハーフ・ボトルでのご利用でしたが以前は’90年代前半とてまだまだ硬い、早すぎる飲み込みに思えてしかたなかったのですがこのところそろそろ15年の熟成を感じさせられ。一段と早いペースでの熟成が見受けられる375mlは滑らかなだけに、お二人にはあっという間の酒量だったのでは。”ワインの王、王のワイン”と言うだけあり小さくても十分な存在感を。
お仕事帰りの自宅までの中間地点に私どもが。お一人でのお越しがほとんどに為ってしまいましたが、その分私の飲み分が増えたのは言うまでも無く。ある程度のお任せになるムッシュに、おのずと選ばれるワインは自分好みのボトルになるのも無理は無く。アルザスリースリングのご指定にプライスも伴いプルミエながらも中々の出来のダイスを。’99のエンジェルガルテンは、正規の代理店が付かれる前のものだけに希少価値も上がる大切な1本。やや、温度の高さとコルクの状態の感じで少しナイーヴなテイスティングになりましたが温度を冷やしこんでいくことで酸が活き活きと。このクラスの彼の持ち味は柔らかい酸の余韻の細い長さが印象的で。どこまでも続く甘酸っぱい時間にしばし時を忘れましょう。ただ、お隣に掛けられていたかなり長いお付き合いのあるムッシュの奥様との離縁の泥沼のお話に耳は引き寄せられ集中力は欠いてしまいました。個人的にも奥様も存じているだけに少し残念な気もしましたが様々な人間模様に終始するこのカウンターには、いつも極上のワインと出会いと別れもまた仕方ないシュチュエーションでしょう・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura